大田区糀谷にあるパティスリー「le. Egao」でパティシエをしています。オープンしてから間もないのと、ここでは店長も任されているため、これからどんな素敵なお店にしていこうか、毎日わくわくしながら思い巡らせています。le. Egaoでは素材にこだわったショートケーキやモンブランなどの定番商品のほかに、記念日を祝うオーダーケーキを請け負っています。お客様に好みの味やデザインについて詳しくやりとりをしたうえで、実際にお客様のイメージ通りのケーキを仕上げられたときは、自分のことのように嬉しいですね。お客様の求める味やデザインを考えるのは難しいですが、そこにこそ、この仕事のやりがいを感じています。
バンタンでは製菓技術を基本からみっちり学びました。もともと趣味でお菓子作りをしていたけれど、現役パティシエの先生方からは、独学ではわかりにくい実践的なテクニックを学ぶことができました。なかでも思い出深いのは、販売実習です。実際にお客様にお金をもらい商品を売るという経験は、「自分が作ったものを買ってもらうって、こんなにも嬉しいんだ」と、趣味で作ったケーキを家族や友達に食べてもらうのとは違う達成感がありました。プロ仕様の設備を使い、現場で働くのと同様の経験ができたのもよかったです。ほかにもオープンキャンパスで体験レッスンの手伝いをしたりと、自分なりにチャレンジの多い学生生活を送ることができました。
製菓技術を磨くには、たくさんのアイテムを作り、テクニックを覚えるための時間が必要。バンタンでは授業の90%以上が実習なので、それだけ多くの時間をお菓子作りに充てることができます。それに、クラスは少人数制だから、先生の細かな手の動きなどもしっかり観察できます。なにより、製菓の全工程を一人で行う「一人一製品」の実習スタイルで技術力が大いに向上しました。一人の力で一通りのことができる。それがパティシエを職業にする自信につながったのだと考えています。この仕事は体力的にも大変で好きじゃないと続かないと思うこともありますが、なにか自分のすることに成長を感じられる職場なら、今後も楽しく働いていけるでしょう。
パティスリー le. Egao 勤務/パティシエ学部 卒/2019年卒/中学時代から趣味でお菓子を作っていたという竹下さん。「最初はパティシエを職業にしようとは考えていませんでした。高校生になり進路に迷ったときに、唯一好きだったお菓子作りを本格的に学ぼうと思ったのが、バンタンに入学した理由です」と語る。バンタンでの2年間はお菓子作りに没頭する日々。卒業後はパティシエとして働きながら、SNSでオーダーケーキの製作を個人で請け負っていたのが縁となり、le. Egaoの立ち上げに関わるように。「今のお店にパティシエとして迎えられたのも、その時々で好きなことをずっとやり続けていたからですね」と笑顔で話してくれた。