私のお菓子に対する思いは「体温が伝わるケーキ」を作るというものです。お客様一人ひとりを思って作ることはもちろん、今日作ったものを今日お渡しする“作り立て”を目標に、常にどうしたら美味しくなるかを考え、仕事に取り組んでいます。例えば、素材の状態はその都度異なるので、味見は必須。その上で、フルーツに味が足りなければ、味を足したり、切り方を変えたりして、室温にも気を配りながら、決められた配合のレシピではなく、その都度自分が感じた状態をベースにお菓子を作ることを意識しています。これまでいろんなものを食べてきて、自分が美味しい美味しくないと感じるものの差を考え、試行錯誤しながらここへ行きつきました。そんな思いも体温としてお客様に伝わると思いますし、その結果お客様が喜んでくださるととても嬉しいですね。
専門店や結婚式場、レストランなど様々な分野でパティシエとして活躍してきた吉野先生は「自分の失敗談などを例に用いて、簡潔に伝えるようにしています」と、経験談をたっぷり織り混ぜながら楽しく授業を進めます。何より大事にしているのは「誰のために作るかを意識すること」。例えば相手が年配者か子どもかで、お酒が使えるか蜂蜜が使えないか変わってくるなど、その視点と知識はプロには欠かせません。就職後に困らないよう、挨拶や先輩方への受け答えを含め「人の命を扱う職業」の自負のもと、厳しくも分かりやすく指導しています。
お菓子の仕事は手先の器用さやセンスがなくても大丈夫。まずはお菓子に興味を持つことが大事です。センスや技術は後でいくらでも磨くことができるので、ぜひ体験入学に遊びに来て、お菓子の楽しさを知ってください!
専門:洋菓子。関東のパティスリーやレストランで修行を重ね、都内の2つ星レストランでシェフパティシエとしてデザートを提供。また、海外では韓国で新店舗の立ち上げを経験。結婚式場のチーフパティシエを経て、洋菓子専任講師へ。「現場で働いていた時に、学校を卒業していても新入社員が即戦力になるのはなかなか難しい」と感じていたことから、即戦力を育てるべく講師へ転身。豊富な経験を余すことなく学生に伝えている。