芸術学科では、美術、メディアデザイン、インテリア建築、服飾美術、舞台芸術の5分野で専門性を追求した学びを行うことができます。さらに、複数分野をクロスオーバーして興味・関心に合わせた学びもでき、3年次に研究領域へ進むための素地となるだけでなく、芸術分野全般に触れることで可能性も広がります。絵画、彫刻、グラフィックデザイン、マンガアニメーションの研究領域に分かれる美術分野で、私はそのすべての基礎となる「絵画」を担当。油彩やアクリルを中心とした絵画制作と、発表活動が取り組みの中心ですが、同時にアートと社会をつなぐための試みにもチャレンジ。その一つが、展示された作品を鑑賞者と対話しながら楽しむ「鑑賞トーク」です。同じ作品でも色々な見方や考え方があることがわかり、アートをより身近に感じることができます。
美術分野では、1・2年次でドローイングや美術表現演習、美術概論や構想法など絵画表現の基礎的な技能や知識を学習するほか、油彩画を中心に技法研究を行う。また、作品を見る力やコミュニケーション力を養うことを目的に、作品鑑賞や合評会を実施。3年次からの絵画ゼミで大作や連作制作に取り組み、制作スキルを高める一方、自分自身を見つめながら表現したいテーマを追求。コンクールへの出品や展覧会の企画運営なども奨励。卒業後は様々な分野への就職や進学、そして、中学校や高校の美術教師の養成にも力を入れている。
クリエイティブな力を育むためには、制作はもちろん、本を読んだり人と触れ合ったりと様々な経験が大切です。大学にはそのための場と時間があります。アンテナを張り、好奇心を磨いて多くのものと出会いましょう。
専門分野:絵画制作論、美術教育、アートと社会の連携
1982年筑波大学芸術専門学群卒、1984年筑波大学大学院芸術研究科修士課程修了。千葉県で高校の美術教諭を13年間務めた後、故郷の北海道へ。1998年に北海道女子大学(現北翔大学)短期大学部講師、2008年に北翔大学教育文化学部芸術学科の教授に就任。絵画の領域で年3~4回発表活動を行い、その中で現代アートと社会の連携・連動についての実験的試みを展開している。