大学では材料力学を学び、東京大学生産技術研究所の船体構造学の研究室に入りました。実船実験で気象観測船や巡視船、武装前の巡視艇、時にはマグロ船等色々な船に乗りました。そこで研究、実験の流れを学びその後東京大学工学系研究科金属工学科で34年間にわたり金属材料の加工を通して色々な材料の特性等を学んできました。「自分にできないことはない」をモットーに、また自分自身に言い聞かせながら金属や樹脂を含む材料の加工に携わり、2016年には日本金属学会より技術功労賞、日本鉄鋼協会より技能功績賞を授与することができました。現在は東京大学工学系研究科国際工学教育推進機構のものづくり部門で学術専門職員として働いています。これまでの経験をこれからの社会を担う学生達に継承すべく伝えていくことが私の使命だと思っています。
杉田先生の担当は、機械工作応用。材質による加工方法の違いや、回転速度や送り速度によって加工面の精度や見た目の美しさに大きな差が出ることを知ってもらうため、材質の異なる材料で加工を経験するなど体験重視の授業を展開。「製作物の素材選びや形も学生達が考え、経験を通して加工しにくい・しやすい材料を感じてもらいます」。次の段階では既存物の計測に基づいて新たな設計と強度を考えた材料選び、そしてものづくりを体験。「ものづくりの楽しさと出来上がった時の喜びや達成感を味わえる授業の進め方に取り組んでいます」。
「人ができないこと」をではなく「人がやらないこと」をやろう!やる気になればなんでもできます。諦めずに挑戦し続けることが大事です。
東京大学工学系研究科学術専門職員。もの作りとバイクが大好き。工業高校を卒業後、大学では材料力学を学ぶ。大学に行きながら文部技官と時には運輸技官を兼任し25年間勤め、その後技術専門員として17年。2018年から学術専門職員となり現在に至る。2016年に日本金属学会より技術功労賞、日本鉄鋼協会より技能功績賞を受賞。