子どもを取り巻く社会環境が大きく変化している現代、子どもたちや保護者の心のケアまでをカバーできる保育者・教育者が必要だと感じています。授業では子どもたちや保護者の心と向き合える保育・教育のプロの育成に重点を置いています。子どもが「なぜその行動をしたのか」「その行動の背景には何があるのか」など様々なシーンに対応するための心理学的な知識や技術を習得してもらい、子どもや保護者の心に寄り添える人材を育てることが私の使命だと思って授業を行っています。私の専門分野は臨床心理学です。特に、描画療法や描画テストに関心を持って研究に取り組んできました。言葉では表現できないものが絵の中で語られると考えられています。子どもが絵の中で語るものは何か。子ども理解の方法の一つとして、そんなことも授業で取り上げています。
学生には、実際の保育・教育現場に出てから心理学的な知識を子どもとの関わりに活かしてほしいという赤坂先生。「授業準備の際には、学生がいかに関心を持ち記憶に残る方法で教授するかを考えます。ペアワークやグループワーク、グループディスカッションなど、学生が主体的に学ぶ方法を多く取り入れたり、自分の体験を事例として話したり、学生の反応を見ながら日々工夫しています」。卒業生から「あの時の授業が楽しかった!」「印象に残っている」「現場で役に立っている」とコメントをもらう時、大きなやりがいを感じるといいます。
子どもの成長を日々間近に見ることができる仕事は本当に素敵な仕事だと思います。「先生が担任で良かった」と子どもからも保護者からも言ってもらえる保育者・教育者を目指して、一緒に学んでいきましょう。
明治大学文学部心理社会学科卒業、目白大学大学院心理学研究科臨床心理学専攻修了。大学院修了後、非常勤で小学校の心の教室相談員や、児童養護施設の心理療法担当職員として働き、子どもたちの心と向き合う。現在、有明教育芸術短期大学 子ども教育学科 准教授。臨床心理士、公認心理師。