社会言語学・語用論・(批判的)談話研究といわれる領域を専門としています。特に私たちがことばを用いて、いかに人間関係を構築し、維持しているのか、あるいは壊しているのかについて関心をもっています。社会言語学とは読んで字のごとく、ことばと社会の関係を扱う学問。私が担当する「ことばと社会」の授業では、ことばに起因する社会問題にもふれていきます。例えば「主人」ということばには、男性を家の主とする家父長制的な意識が表れています。こうした性差別的言語をはじめ、ことばの使い方が文化や地域、社会階層、民族、年齢などの要因によってどう変化するのかについても考えます。ことばを学ぶことできっと社会が抱える課題にも意識が広がるはず。ことばを通して社会をより良く変えていく、そんな可能性をもった学問であるとも言えますね。
柳田先生のゼミでは、ことばやコミュニケーションに関する幅広いテーマを卒業論文で扱っています。英語のほか、日本語や韓国語を研究対象にする学生や、目線やジェスチャーといった非言語行動を扱う学生も。「世界的アパレルブランドの広告における日本語と英語表現の比較・対象」といった研究をはじめ、「アイドルのファン(オタク)のことば遣い」といったユニークな研究も行われています。ゼミでは毎回、学生が研究内容を発表するスタイルをとっていて、自分で調査・分析した内容を他者にわかりやすく伝える力も磨いていきます。
世界は何からできているか?私なら「ことば」と答えます。なぜなら、ことばこそが私たちの周りの世界を意味あるものにしてくれるからです。そんな世界を作り上げている「ことば」について一緒に学んでみませんか?
専門:社会言語学・語用論・(批判的)談話研究
大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了。博士(言語文化学)。2015年大阪大学大学院工学研究科 国際交流推進センター CAREN特任助教。2019年大阪大学 マルチリンガル教育センター特任助教を経て、2021年より実践女子大学文学部英文学科 専任講師として着任。