
私のテーマである「若者マーケティング」の原点は、広告会社に勤務していた頃にさかのぼります。当時「アンケート調査では見えない、タイムリーで本質的な若者の変化をどうすれば発見できるだろう」と考え、若者との信頼関係を築くことを大切にしました。学生と日頃から向き合うことで、学生の鍵付きアカウントをフォローできるほどの関係性を築き、アンケートやインタビューでは語られない日常の何気ない投稿や感情の動きに触れられるようになりました。そうした環境だからこそ、彼らの言葉にならない感情や価値観の変化を読み解いてきました。若者の行動の背景にある理由(インサイト)を企業のマーケティングやサービス開発に生かすことで、若者の声が社会に反映される機会を増やし、若者がより豊かに暮らせる社会の実現につながると考えています。

学生たちは、白書をまとめプレゼンを重ねるにつれて、自分たちの潜在能力に気がつき、自信をもってくれます
学生自身が若者研究・若者マーケティングの当事者になることが藤本ゼミの特徴です。毎年「若者白書」を制作し、2025年度のテーマは「若者とSNS」。若者を6つのタイプに分類し、SNS利用実態を分析。アンケートだけでなく、学生自身や友人のSNS投稿も分析し、行動の背景にある理由(インサイト)を探っています。企業との共同プロジェクトも豊富で、「友達や恋人と遊びにいく直前に運動やサウナでビジュアルを整えたい」という学生自身のインサイトから、「駆け込み」の体験ジムを企画。実際に店舗でサービス化されています。

「駆け込み」の体験ジムを企業にプレゼンする様子。既存システムを流用でき、実現しやすい点も高評価
若者のリアルを理解できるのは、若者である皆さん自身です。その価値を信じ、心が動いた瞬間を大切にして、感性を磨き続けてください。皆さんと一緒に、若者の本音で社会を動かしていける日を楽しみにしています。

「若い人にしか考えられないアイデアは企業と社会にとって財産。AIに頼るなんてもったいない」と熱く語る
専門分野:若者マーケティング
一橋大学卒。2002年にアサツー ディ・ケイ(現 ADKマーケティング・ソリューションズ)に入社し、学生メンバーで構成される若者マーケッター集団を創設。2019年Twitterに転職、2021年にADKに復帰。2024年にマーケティングプランナーとして独立。2025年より千葉商科大学専任講師。
著書に『つくし世代』(光文社)、『つくす若者がつくる新しい社会』(KKベストセラーズ)
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