経営科学を専門とし、様々な科学的な意思決定手法について研究しています。人間の直感は重要な要素ですが、予測できない意思決定が生じることもあります。例えば、人事採用の場面でも直感で選んだ人が求めていた人材とは異なり、取り返しのつかない結果になることがあります。人が意思決定を行う際には、直感に頼らず、様々な要素を総合的に判断し、意思決定をすることが望ましいと考えます。そういったことを企業経営をはじめ、ビジネスに活かすための研究を行っています。専門は科学的な意思決定ですが、最近は心理学的要素を取り入れた階層分析手法に興味があり、正解がないビジネス場面での人間の合理的な意思決定支援システムの構築に注力しています。さらに、Big Data分析とAIを取り入れた意思決定システムの研究にも取り組んでいます。
韓先生は実在する企業などの実例を「ケース」として取り入れ、学生同士で積極的に議論する授業を中心に教えている。特に「プログラムデザイン」という授業では毎回「ケース」を導入。さらに実技やフィールドワークも取り入れ、経験を通じて教えることを大切にしている。「経営学部は文系学部ですが、変化の度合いが激しく、そのスピードも速いこの時代においては文理融合型の人材育成を行うことが重要です。皆さんには様々な経験の中から多くの知識を吸収し、正しい方向へと活用できる人材になって欲しいと考えています」と話してくれた。
正解が存在しない経営場面において合理的な意思決定能力は重要です。また、AIが人間の職を奪うと言われる時代では柔軟な考え方も大切。支配されるのではなく、システムをコントロールできる存在になってください。
専門:経営科学。1999年、大阪大学大学院経済学研究科修士課程修了・経済学修士号取得。2003年、同大学院経済学研究科博士課程修了・経済学博士号取得。2003年より名古屋商科大学に勤務。経営学部の学部長をつとめる。コンピュータプログラミングやデータ分析することが好き。現在、データサイエンス専攻(セミナー)を運用し、2022年にはその一環としてデータサイエンスクラブの設立を提案し、顧問として運営中。