取り扱う機器はMRIやCT、X線にマンモグラフィーなど多岐にわたります。診断に有用な画像を確実に撮影するためには、撮影体位や撮影方法など自分で判断しなければならないこともあります。そのためには日々の勉強も大切ですが、判断に困るときは医師や先輩技師などに相談しながら検査を行っています。自分が撮影した画像が診断や治療を決定する大きな要因になるため、責任の重さを感じますが、医師が診断を行う上で画像検査はとても重要なもの。その一部を担えることは大きなやりがいです。また患者さんから感謝の言葉を頂けるのもこの仕事ならでは。「ありがとう。少し楽になったよ」などと、声を掛けて頂いた時にはとても嬉しくなります
中央医療技術専門学校では国家試験対策が充実しています。3年次は毎月模擬試験が実施されるので、苦手分野が明確になり学習の方針も立てやすくなりました。また先生方との距離も近いので、いつでも気軽に質問することができます。模擬臓器などを撮影する一般撮影基礎の授業では先生と一緒に画像をチェックし、撮影のポイントやコツなどを習得。体内の様子を確認できることに面白さを感じ、撮影にも自然と熱が入りました。在学中、特に心に残っているのは「技師になったら一生勉強だよ」という先生からの言葉。就職して5年以上経過した今でも、勉強会に参加して撮影方法や画像所見など学ぶべきことが多くあるなと実感しています。
診療放射線技師というとX線撮影のイメージが強いと思いますが、実は将来の選択肢は幅広く、放射線を使用した治療の分野で活躍する道もあります。入学の段階で希望する分野が明確に決まっていなくても、一通りの分野を経験した後に、自分の興味のある分野について知識を深めていくこともできます。また診療放射線技師を目指す上で欠かせないのが物理や数学の知識。もちろん事前に知識があるに越したことはありませんが、私と同じように文系出身の学生でも大丈夫。基礎から学べる授業もあるほか、先生方や周りの友人も理解するまでやさしく教えてくれるので、理系・文系を問わず興味のある方はどんどんチャレンジしてほしいと思います。
長野厚生連長野松代総合病院 診療放射線部勤務/診療放射線学科/2017年卒/長野県長野商業高等学校出身。将来の進路を考えた時に、検査だけでなく治療もできる診療放射線技師に興味を持ったという更科さん。中央医療技術専門学校に進学した高校の先輩からの勧めで、同校に進学を決意。在学中は診療放射線技師の資格取得のため勉強に励み、第一希望の地元長野の病院に就職した。「一人の患者さんでもCTやX線など、複数の機器を用いて撮影をすることもあり、撮影量は膨大になることもあります。しかし様々な症状の患者様に対応することで、撮影の幅は確実に広がりました。現在の職場で自身の確かな成長を感じています」と語ってくれた。