
私の専門は乳児保育(3歳未満児の保育)です。乳児保育というと養護やケア、あるいは「親の代わり」としての役割が強調されてきました。でも実際の乳児保育の現場には、それだけでは捉えきれない面白さがあります。乳児たちは非言語的な世界の中で、仲間や保育者と心を通じ合わせ、モノ・環境・文化・出来事など周囲のすべてと豊かな関わりを持ち、考え、学び、表現をしています。保育現場でビデオを撮ってそこでどのようなことが起きているのかを観察したり、イタリアのレッジョ・エミリアや北欧諸国の保育実践・理論に学ぶなどしながら、乳児保育の新たな可能性や保育環境について考察を深めていきたいと思っています。そして「親が仕事をするための保育」ではなく、真に「子どものための保育」を社会に示したいと考えています。

子どもと玩具の関わり方を観察。大人の想定を超える出来事が起きるので面白いです。
岡南先生が授業やゼミで大切にしているのは、体験を通じて学ぶことと、学生自身が考えを深めていくプロセスです。実際に子どもと遊んだり、公園に行ってどんぐりを拾ったり。そんな体験をすることで、なじみの風景がいつもと違って見えてきたり、新たな意味や魅力に気づいたりします。ゼミでは対話も重視しています。他人の意見を聞くことで自分の「当たり前」が崩れ、また新たな気づきがある。こうした学びの積み重ねが、将来、子どもと向き合う際に、何事も決めつけずに子どもと一緒に考える姿勢へとつながっていくと、先生は考えます。

学園祭での一コマ。木製のおもちゃを集めた体験広場を学生と企画し運営しました。
自分が好きだと思えることに、思い切り熱中してみてください。一つのことに真剣に取り組む経験は、あとから色々なところにつながります。例えば決断とチームプレーが大切なサッカーは、保育に似ていたりしますから。
略歴:お茶の水女子大学人間文化創成科学研究科博士後期課程修了 博士(社会科学)。
保育士、日本学術振興会特別研究員、貞静学園短期大学保育学科非常勤講師を経て、2025年4月より現職。
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