声を使う職業の中でもラジオDJやナレーターの仕事を選んだのは、大原でナレーションの奥深さを知ったから。現在、地域のラジオ局で情報番組のナレーターを務めているのですが、音声のみで情報を伝えるには、声の抑揚や話すスピード、情報を届けたい人の年齢層に合った声のトーン等を考えなければなりません。だからこそ原稿を読む前には「こうやって読もう」と思うことをしっかり書き込んだ上で収録に臨んでいます。今はまだ担当している番組は少ないですが、さらに先輩方から話し方の技術を学び、生放送に挑戦したり、任せてもらえる番組を増やしていきたいです。経験を積み、ラジオだけでなくテレビでも活躍できるようになるのが夢なんです!
ラジオ局のある八尾市は、僕の出身地でもあります。基本的にはラジオDJ・ナレーターとしての仕事をしていますが、音声の収録作業や、録音した音の編集など、番組制作に関わる一通りの作業のほか、時には直接地域に出向いて取材を行うことも。八尾市の歴史を知る専門家に話を聴きに行ったり、地元のお祭りの様子を取材したり、実は外での情報収集も大事な仕事の一つです。そんな中で地域の方々とつながりを持てるのもこの仕事の醍醐味。仕事を通して、まちの知らなかった側面にたくさん触れることができ、八尾市が一層好きになりました。番組を通して、どんどん八尾の魅力を発信していきたいですね。
プロの声優やナレーターの方から指導が受けられたり、声優の仕事さながらのアテレコ実習ができたりといった授業はとても刺激的でした。最初はもちろん素人でしたが、一人ひとりのレベルに合わせた指導やアドバイスをもらえたからこそ、今、憧れの業界で働く自分がいるんだと思います。特に今も意識しているのは、発声や発音。当時先生に「1日サボれば3日前の技量に戻る」と教えられたのが印象的で、今でも起床後は毎日、欠かさずに声出しを行うようにしています。声の技術だけでなく、業界に関する専門知識や専門用語を覚えられたのもよかったですね。就職後、スムーズに働くことができたのは、こうした大原での学びがあったからだと思います。
有限会社パートナーズ・プロ/声優系コース/2022年卒/大阪府八尾市の地域情報発信ラジオ局『FMちゃお』にてラジオDJ・ナレーターとして活躍中。元々は声優志望だった太田さんだが、学生時代に、画像や動画に頼らず声だけで情報を伝えるナレーションの奥深さに触れ、ラジオ業界へ興味をもつように。同じ業界へ就職した同期も多いのだそう。「クラスは皆の仲が良く、団結力が強かったです。オーディション前は皆で協力し合い、対策を練ったりして切磋琢磨していました。おかげでいろんなオーディションに合格できました。声の仕事をめざすなら一度大原のオープンキャンパスを体験してみてください」と、同じ道を志す高校生へアドバイスを送ってくれた。