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国立大学/東京

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東京海洋大学、川崎汽船と海洋プラスチックごみに関する共同研究の協定を締結
2022/1/24
東京海洋大学は、川崎汽船と海洋プラスチックごみに関する共同研究の協定を締結した。



【共同研究の背景】

プラスチックごみのうち世界で毎年約 800 万トンが陸上から海洋中に流出していると言われており、生態系を含めた海洋環境の悪化や船舶航行の障害など世界的な環境課題となっている。特に海洋中を漂うマイクロプラスチック(5mm 以下のプラスチック片)は、南極海をはじめ世界中の海で発見されており、魚介類を通して人体への影響などが懸念されている。しかしながら、大洋中を漂うこうした海洋プラスチックごみを、大きなエネルギーを費やすことなく回収する方法として確立されたものはまだない。
一方で、物資を運ぶ船舶は世界中の海を常に航行している。例えば海に囲まれた日本では 99%の物資が船で運ばれてくる。こうした船舶は、航行中に海水を船内に取り込み、濾過した海水をエンジンや様々な機器の冷却などに活用している。このような船内での海水の濾過をプラスチック回収に利用できれば、航行中の大洋で、プラスチック片の浮遊量をモニターするとともに、少しずつではあるが、プラスチックごみ、特に回収が難しいとされるマイクロプラスチックを回収できる可能性がある。



【共同研究の概要】

今回の共同研究では、航海中の船舶が、特別な装置を取り付けることなく通常行なっている海水の取りこみと濾過の過程で、どの程度のプラスチック片を採取,回収することができるのか、その能力を評価する。共同研究の締結に先立って行った予備実験では、実際にマイクロプラスチックが採集できることを確認している。まずは、川崎汽船が運航する運搬船にて航行中に海水取水ラインよりストレーナー(濾し網)でサンプルの採取を行い、東京海洋大学がそのサンプルからプラスチック片の収集、材質,サイズ等の分析を行うことで研究を進めていく。将来的には、定期航路の外航船舶を活用した外洋におけるマイクロプラスチックの回収ならびに、定期航路上の海域におけるマイクロプラスチックの密度のモニタリングシステムの構築等,発展的な研究につなげていく。
東京海洋大学は、マイクロプラスチックを含む海洋プラスチックごみの浮遊量を世界中の海で調査する等、この分野で研究をリードしてきた。川崎汽船株式会社グループは、海運業を母体とする総合物流企業グループとして、「人々の豊かな暮らしに貢献する」という企業理念のもと、「青く美しい海を明日へつなぐ」ことを使命として、環境負荷の低減に取り組んでいる。
この共同研究を通じて、世界中の多くの海域を航行する川崎汽船の船舶をプラスチック片のサンプル採取に活用する事で、海洋プラスチックごみ研究が一層活発化される事が期待される。



■詳細リンク先(https://www.kaiyodai.ac.jp/topics/img/2510feff9d39db667fed4bfff657cfe9.pdf)
東京海洋大学(国立大学/東京)
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