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『ハリー・ポッター』を読む 死よりも悪いもの

東京都立大学 『ハリー・ポッター』を読む 死よりも悪いもの1
開催日時
  • 2024年
    5月
    11日
    (土)
    15:30~17:00
内容
申込URL:https://www.ou.tmu.ac.jp/course/detail/7275
※本講座はオンライン講座でライブ+見逃し配信で7日間何度でも視聴可。

J.K.ローリングスの作品『ハリー・ポッター』を読解します。悪漢ヴォルデモートが直接ダンブルドアと対決した際、「死よりも悪いものはないのだ」と言い放つと、相手から「死よりも悪いものがあることが分からなかったのが、お前の最大の弱点だったのだ」と返されます。この作品は、死よりも悪いものがあることを知らず、極端に死を恐れてそれを克服しようとしたヴォルデモートを巡る物語、として読解することができます。もちろん、死ぬことは誰にとっても恐ろしい、悪いことのはずですが、すでに最初の作品『ハリー・ポッターと哲学者の石』において、死に対してのあるべき態度が示されています。ハリーとその母を襲った際に起こった不可解な「事故」の結果、体が粉微塵に吹き飛ばされて今や原型を保っていないヴォルデモートが、手下の魔法使いに寄生する形で登場し、禁断の森にいるユニコーンの血を啜ったり、不死を可能にする「哲学者の石」を手に入れて、失われた自分の体を再び獲得しようと試みます。必死になって不死を求めるヴォルデモートとは異なり、不死を可能にする魔法の石を作った当の魔法使いは、穏やかに死を受け入れています。死を極端に恐れる態度とそれを克服し受け入れた態度。物語の最初のこの巻は、『ハリー・ポッター』という物語全体が語ろうとする世界観の小さな原型を提示しているように見えます。死よりも悪いもの、とは何か、この作品が語っていることに耳を傾けてみましょう。

講師:東京都立大学 人文社会学部 人文学科 教授 中村 英男
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参加方法
要予約
事前申込制(Web申込可) ※高校生の参加は無料です。
お問合せ
オープンユニバーシティ企画運営係
TEL:03-3288-1050
※イベント情報は各学校から入稿いただいた内容、または各学校が公表した内容を掲載していますので、詳細は各学校にお問い合わせください。

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