東インド会社が設置した貿易拠点、オランダ商館! 異国情緒ただよう長崎県平戸【現在はどうなっているの?】
日本史の教科書によく出てくる地名。現在ではどんなスポットになっているのか気になりませんか。今の様子を知れば、さらに理解が深まるかも! 当時と現在の様子やおすすめポイントをご紹介します。
九州の一番西に位置する平戸(ひらど)市は、古くから諸外国の玄関口のような役割を担ってきました。そのため、今もいたるところで西洋文化を感じることができます。
今回は長崎県平戸市についてご紹介します。
今回のスポット
住所:長崎県平戸市
人口:約3万3000人(2016年6月)
2011年にオランダ商館が復元!
1609年に江戸幕府から貿易を許可された東インド会社が設置したのが平戸オランダ商館。ここは、東アジアの貿易拠点となっていました。しかし、やがて江戸幕府に命じられ、取り壊されることに。のちに出島へと移転することになりました。
長い月日を経て、2011年に平戸オランダ商館倉庫が復元されました。その背景には、オランダとの交流事業などといった取り組みが後押しになったそう。現在では資料館として一般開放されています。
あの有名な宣教師○○の教会も
復元されたオランダ商館以外にも、現在の平戸は今もなお街の中に異国の香りが漂います。“オランダ橋”(幸橋)もそのひとつ。架けられた当初は木造でしたが、オランダ商館の石造りの技法を用いて、石造りのアーチ状の橋へと架け替えられました。
また、平戸には多くの教会があります。そのうちのひとつ、“平戸ザビエル記念教会”は宣教師フランシスコ・ザビエルにちなんだ教会。現在では街のシンボルとして親しまれています。
実はスイーツ発祥の地!?
南蛮貿易で持ち込まれた砂糖や洋菓子は、庶民の間で一気に広まりました。平戸の郷土菓子として知られる「カスドース」は、当時伝わった南蛮菓子のひとつ。カステラに卵と砂糖を加えてさらに高級にしたお菓子で、当時は偉い人しか口にすることのできない幻のお菓子だったのだとか!
平戸は西洋文化が伝わった地。街並みやグルメからも異国情緒を感じることができます。訪れてみると、長崎市内とはまた違った雰囲気を味わうことができますよ。
バックナンバー