今さら聞けない!AO・推薦入試のキソ知識

一般入試に先行して行われるAO入試と推薦入試。

 

大学入学者の4割以上がこれらを利用して入学し、とりわけ、私立大学においては、入学者の5割超が利用している検討必須な入試方法だ。

 

■面接、小論文…一般入試とは異なる対策が求められる
どちらも、主に評定平均値などの書類審査や面接、小論文などによって総合的に評価される。一般入試とは異なる対策が必要になるため、余裕をもって準備をしておきたい。なお、学力検査を課さない大学も多いが、国立大学や難関私立大学では、センター試験や学力検査、適性検査を課す場合がある。

 

入試方式は、応募条件や高校からの推薦状の要・不要などによって大きく以下の4つに分けられる。

 

①AO入試
・高校からの推薦状は不要。
・書類審査や面接を経て、個性や能力、将来の目標などが評価されるため、大学側の求める人物像にマッチすることをアピールできるかがカギとなる。
・最近は学力検査を課す大学が増える傾向にある。
・大半が専願制。

 

②自己推薦
・高校からの推薦状は不要で、評定平均値などの条件を満たせば、誰でも応募可能。
・併願を認める私立大学も増えるなど、出願条件が比較的緩やかなことから、一般入試の併願として利用しやすい。
・学力よりも意欲や適性に比重が置かれる傾向にある。
・国公立大学はほとんど実施していない。

 

③公募推薦
・評定平均値などの条件を満たし、高校の推薦状をもらえれば、誰でも応募できる。
・書類審査+面接という形が一般的。
・主に高校での成績や学習態度等が評価されるが、国公立大学ではセンター試験や難易度の高い学科試験を課すこともある。
・併願可とする私立大学が増えている。

 

④指定校推薦
・大学が指定する特定の高校ごとに推薦枠が決まっているため、校内選抜は厳しいが、推薦を受けられればほぼ合格となる。
・決定時期も早く確実である半面、専願制のため、後になって気が変わっても辞退は許されない。
・募集枠は年によって変動する可能性があるため、注意が必要。
・私立大学を中心に実施されている。

 

なお、国公立大学の推薦入試はすべて専願制。私立大学は指定校推薦を除いて、併願可とする学校が増える傾向にある。

 

■実施時期は、早ければ8月から
AO入試、推薦入試とも、おおむね実施時期が早いことが特徴の一つ。利用する場合は、早めの準備が必要だ。

 

<AO入試>
・試験時期:8月~2月
・出願時期・出願方法:8月~1月、出願方法は学校ごとに異なる
・検定料:国公立大 学約17,000円、私立大学約30,000円
・志願者数と合格倍率:96,352人、1.8倍 ※2012年度実績。文部科学省資料より
・実施状況:国公立大学の約4割、私立大学の約8割で実施

 

<推薦入試>
・試験時期:10月~2月
・出願時期・出願方法:9月~1月、出願方法は学校ごとに異なる
・検定料:国公立大 学約17,000円、私立大学約30,000円
・志願者数と合格倍率:396,352人 1.6倍 ※2012年度実績。文部科学省資料より
・実施状況:国公立大学の約9割、私立大学のほぼすべてで実施

 

AO・推薦入試は、受験機会を増やす手段の一つ。興味をもっている大学・学部・学科でAO・推薦入試が実施されているかどうかチェックし、ぜひ検討してみよう。