睡眠とは?役割や意味をわかりやすく解説!
私たちの生活に欠かせない睡眠。睡眠とは、体・脳・心が休息している状態を指し、それにより疲労回復を行う状態のこと。
理想的な睡眠時間を確保したり、睡眠の質を上げたりすることで、体・脳・心の疲れを回復させることができるが、睡眠不足の状態が続くと疲れが回復せず、体調を崩すことにつながるので注意が必要だ。
そんな睡眠について、意外と知らないことも多いのでは?
そこで、睡眠についてまるっとまとめて解説!
睡眠の役割をはじめ、高校生から寄せられた睡眠に関するギモンにも答えていくよ。
目次
睡眠とは?
睡眠とは、体・脳・心が休息している状態であり、それによって疲労回復を行う状態のこと。睡眠不足の状態が続くと、体・脳・心に影響が出て体調を崩すことにつながるので、理想的な睡眠時間を確保したり、睡眠の質を上げたりすることが大切だ。
睡眠をとる意味と役割
睡眠をとることには、体・脳・心をリカバリー(回復)させる役割がある。体・脳・心の疲れや課題をただマイナスからゼロにするだけでなく、身長を伸ばしたり、集中力を高めたり、心穏やかに過ごせたりと、大きくプラスに働きかける役割も持っている。
睡眠をとることの具体的な意味や役割を見ていこう。
身長を伸ばし、肌ツヤもよくする
よく寝ることで、身長を伸ばすことができるほか、運動して疲れた体を回復させたり、臓器を修復させたり、免疫力を高めたりすることができる。そのほか、肌ツヤがよくなる、ダイエット効率がアップするなど美容面の効果も期待できる。
記憶力や集中力を高める
寝ることによって脳が休息でき、記憶力や集中力を高めることができる。さらに、記憶を引き出す力も高まり、日中に覚えたことが定着しやすくなるので、しっかり寝ることが試験で力を発揮することにもつながる。
嫌なことを忘れ、心を軽くする
友人、親などさまざまな人間関係の悩みで心が傷ついたり、イライラしたり、わけもわからず涙が出てきたり…。そうした心のリカバリーにも睡眠が効果的。
人間は寝ることでいいことは記憶にとどめ、嫌なことを忘れられる仕組みになっているので、気持ちを前向きに保つためにも睡眠が大切なんだ。
※以上の監修:睡眠改善インストラクター・公認心理師 小林麻利子さん
睡眠をとることは幸せに過ごすためにとても大切
身長を伸ばし、元気に活動できたり、成績にもいい影響があったり、気持ちが安定したりと、睡眠をとることは幸せに過ごすためにとても大切なもの。そんな睡眠について、もっと知りたくなった人もいるのでは?
ここからは、高校生から寄せられたギモンをもとに、睡眠について解説していくよ。
高校生の睡眠についてのギモンQ&A
「朝の目覚めがよくない」「いつも眠気を感じる」「早く寝たいのになかなか寝付けない」など、睡眠に関する悩みをもつ高校生は多い様子。そうしたお悩みから生まれるギモンをまとめて紹介&解決するよ。
高校生の理想の睡眠時間は?
高校生にとって理想の睡眠時間は7時間。睡眠時間が6時間をきると睡眠不足と言えるので、睡眠時間を削って勉強する場合も最低6時間は寝よう。
そのほか、身長を伸ばしたい人におすすめの睡眠時間や、睡眠不足になるとどんな影響があるのかなど、詳しく知りたい人は以下のリンクをチェックしてみよう。
朝パッと起きて気持ちよく1日をスタートするには?
毎朝、すっきり目覚めて元気に活動するためには、生活リズムを整えておくことが大切。寝る時間や起きる時間が一定ではなく、日によって大きく異なる生活を送っていると、体内時計と呼ばれる体のリズムを調節する仕組みが乱れて、朝起きたくてもなかなか起きられない。
そのため、土日に寝だめをせず、寝る時間も起きる時間も平日と同じにして、理想的な睡眠時間をキープしよう。
また、深い眠りのためには毎日のお風呂も欠かせない要素。
40度のお湯に15分、全身しっかり浸かる入浴法を習慣づけよう。
授業中に強力な睡魔が!撃退するにはどうしたらいい?
休み時間や自宅学習時など、時間のある時なら、冷たいものを飲む、立って勉強をする、こまめに眠るという方法が効果的。授業中やテスト中なら、薄着になる、手のひらを冷たい部分に当てて冷やす、ひたすら板書したり、問題を解いたりして手を動かす方法がおすすめ。
より詳しいアドバイスは以下のリンク先をチェック!
高校生が実際にやっている眠気を覚ます方法も参考になるはず。
勉強中に眠くなったら仮眠をとってもいい?
仮眠をすることで、眠気や疲労感がとれ、頭がすっきりするので、上手に仮眠を取り入れて勉強の効率をアップさせよう。仮眠時間は5分がベスト。
仮眠の準備→仮眠→起きるまでで合計15分を目安にしよう。
注意したいのが、30分を超える仮眠。
仮眠が30分を超えると、深い睡眠状態になって起きられなかったり、無理に起きても頭がさえない状態が続いたりして逆効果なので気をつけよう。
おすすめの仮眠の姿勢や短時間で仮眠をとるコツ、さらに仮眠の注意点も、以下のリンク先で紹介中!
夕方に急に眠くなる?これって私だけ?
夕方に眠くなる場合、原因として考えられるのは、「睡眠時間が足りていない」「睡眠の質がよくない」「脳疲労がたまっている」という3つ。勉強や部活などで日中に緊張したり、頑張ったりしている高校生だからこそ、夕方になると脳の疲れがたまりやすく、眠気を感じることもあるそう。
どうしても眠い時は、計画的に仮眠をとる、頭と体を同時に使うためにジャンプしながら暗記をする、冷たい水で手を洗う、柑橘系の匂いをかぐなどの方法で眠気を抑えよう。
以下のリンク先では、脳疲労をためないための工夫や、夕方眠い時にやってはいけないことも紹介!ぜひチェックを。
試験前日に緊張して眠れない…どうしたらいい?
「明日試験だ」と考えるほど寝つけなくなるもの。そんな時は、好きな音楽を聴くなど何も考えないようにする方法や、運動したり、温かいものを飲んだりして体温を上げる方法、心と体をリラックスさせる方法を試してみて。
以下のリンク先では、高校生が眠れない時にやっている解決方法や、それに対しての専門家の解説を紹介しているので、気になる人は見てみよう。
寝付けない時、布団の中でできることは?
寝付けない時は、アリス式睡眠法、米軍式睡眠法、4・7・8呼吸法といった道具や準備がなくても布団の中でできる呼吸法をまずは試してみよう。ゆっくりと深く呼吸することで、心と体がリラックスして寝られるようになるはず。
また、ツボ押しや、頭をからっぽにして何も考えない状況を作る方法も寝付けない時に効果的。
これらの方法の具体的なやり方に加え、それでも眠れない時の対処法をメンタル編・ライフスタイル編・環境編と原因に分けて紹介しているので、ぜひリンク先もチェックしてみて。
睡眠をしっかりとって体も脳も心も健やかに
勉強、部活、学校イベントなど、活躍の場がたくさんある高校生にとって、睡眠は大切なもの。理想的な睡眠時間や睡眠の質も意識しながら、体も脳も心も健やかに過ごしたいよね。
必要な睡眠時間をはじめ、眠気を撃退する方法や眠くなる方法の効果は個人差があるので、自分に合う理想的な睡眠時間や、効果的な方法を見つけていこう。
\関連する学問をCHECK/
睡眠について深く知るには「睡眠学」を体系的に学ぶ必要がある。
「睡眠学」は主に3つの領域の学問から構成されている。
まずは治療に直結する「睡眠医学」、さらに社会経済問題からみた「睡眠社会学」、また睡眠の役割やメカニズムを研究する「睡眠科学」だ。
※出典:日本睡眠学会
興味のある人はそれぞれどんな学問なのか見てみよう!
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取材・文/ミューズ・コミュニティー 構成/寺崎彩乃(本誌)