新入社員としての研修期間を経て、8月から複製部に所属。本部から送られてくる原型をシリコンなどで型取りし、それを複製して金型や完成用の塗装見本を作る仕事をしています。業界の中でもクオリティが高いと評判の企業をめざして2年間懸命に学んだ結果、念願の部署でフィギュアの仕事に携わることができて、充実感でいっぱいです。研修期間中に担当した塗装や表面処理、接着といった作業を含め、現在の仕事内容はすべて学校で学んでいましたが、今はさらに実践的でハイレベルな作業の進め方を教えてもらい、スキルアップしていけるのも大きな魅力です。そして、お店で自分が関わった商品を確認できるのもやりがいになっています。
プロとして活躍されている先生が指導してくださるので、フィギュアについて最新の技術はもちろん業界についても学ぶことができました。特に役立ったのは、フィギュア造形には原型師以外にも多様な仕事があること、希望の仕事に就くためにはどうすればいいか、企業や仕事ごとの最新動向といった具体的な情報で、就職先や仕事を選ぶ上でたいへん参考になりました。当然のことですが、先生もクラスの仲間も「フィギュアが好き」という共通点で話ができるのも楽しみでした。また、フィギュアイベントに学校ブースとして出展したのをはじめ、様々なイベントで積極的に交流し、素材や道具などについて多くの知識を得るように努めました。
学生時代から「締め切りを守る」ことの大切さについては先生から指導を受けていましたが、就職してあらためて納期に間に合うように作業することの重要性を実感しました。今は、一つ一つの作業に自分の場合はどのくらい時間がかかるかを数値化し、作業の効率化を図っていくことを常に心がけています。同時により良いものを効率的に作っていけるよう先輩方のスキルをどんどん吸収していき、いずれは部署でリードしていける存在になれればと思います。そして将来的には、納期や製品について本社と直接やりとりや打ち合わせを行う仕事まで任されるようになりたいと考えています。
(株)グッドスマイルカンパニー楽月工場勤務/フィギュア造形学科(現:フィギュアデザイン学科)/2019年卒/高校生の頃に、造形メーカーが主催するイベントの動画を見たことがフィギュア業界をめざすきっかけ。3年生のときに大阪デザイナー専門学校にフィギュア造形学科が新設されたことを知り体験入学に参加。プロ仕様の機材や設備、業界で活躍するプロが講師であることなどが魅力で入学を決める。在学中は、時間があれば専用アトリエ(実習室)で課題に打ち込む日々。卒業後は、2名の同級生とともに念願の企業に就職。「技術はもちろんですが学生時代にコミュニケーション能力を養えたことが今、役立っています」。