臨床工学技士は生命維持管理装置の操作・保守・管理を行う仕事です。群馬大学医学部附属病院では約3000台の医療機器の管理・貸出も行っており、自分は手術室とICUでの業務を担当しています。ミスがなくて当たり前の仕事ですし、手術室に臨床工学技士は一人だけというケースもあるので、事前の機器の準備には万全を期しています。機械相手の仕事のように思われますが、患者さんとのコミュニケーションも大切。患者さんの状態が良くなっていくのを目の当たりにするとやりがいを感じますし、患者さんにできるだけ寄り添えるよう努力しています。今後は透析室業務や心臓カテーテルなど、広範囲の業務にあたれるよう日々精進していきたいと思います。
父親が臨床工学技士、母親が看護師という、医療従事者一家の中で育ちました。家庭でも父とは医療関係の話をすることが多く、父や母の姿を見る中で医療従事者への憧れが膨らみ、父と同じ臨床工学技士の道を進もうと思うようになりました。臨床工学技士とは工学だけでなく医学など幅広い領域の知識を必要とします。医療機器は日々進化していますし、新しい技術、医療を一生学んでいかなければなりません。臨床工学技士の数も足りていませんので、今後も期待される職種だと感じました。
高校は理系で生物が好きでした。臨床工学技士に必須の物理が苦手でしたが、群馬パース大学では基礎から学び直すことができたので、無事国家試験に合格できました。群馬パース大学は特に実習に力を入れていて、大学で一番印象に残っているのは地元の大学病院での実習です。座学で学んだことを実際に自分の目で確認でき、臨床工学技士がどんな仕事なのか具体的にイメージすることができました。父が臨床工学技士でしたが聞くと見るとは大違いでした。実習によって「臨床工学技士になるんだ」という意識がより高まったと思います。先生とも話しやすい距離感で、先生の目が行き届く環境の中で学ぶことができました。
群馬大学医学部附属病院勤務/保健科学部 臨床工学科(2022年4月より保健科学部から医療技術学部に名称変更)/2021年3月卒/聖望学園高等学校出身。臨床工学技士の父と看護師の母という家庭で育つ。当時、新設の臨床工学科一期生として入学し、国家試験に合格した。群馬大学医学部附属病院に勤務して2年目を迎え、現在は平日8時30分~17時15分の勤務。手術室やICUでの業務を担当しており、さらに今後担当する予定の透析室業務や心臓カテーテルといった複雑な業務をこなせるよう知識・技術の向上に努めている。