私がこの職業を目指した理由は、財務諸表監査をはじめ独占業務として、価値あるサービスを提供できることに惹かれたためです。そして今、主な業務として監査する会社が作成した財務諸表をチェックしています。財務諸表は、上場会社であれば有価証券報告書で公表され、その数値をもとに投資家が投資を行います。投資家が増えることで会社のためになる。その中で、自分の仕事が多くの方の役に立っていると実感でき、とてもやりがいを感じています。また、私が所属する監査法人ではアドバイザリー業務などの非監査業務の経験もできます。そうした幅広い業務を経験し、若いうちにいろいろな視点から物事を捉えられる公認会計士になることが目標です。
私が進学先を考えている当時、公認会計士の合格者を多く輩出していたのが大原学園でした。そのため「何がなんでも合格して卒業する!」と思って入学したことを覚えています。公認会計士試験に合格するためならすべてを犠牲にできましたし、友達からの誘いを断るのは心が痛かったですが、みんな応援してくれたので、勉強への熱をさらに高めることができていました。そうして今、働く上で大原で学んだ簿記や会計の知識が必要不可欠となっています。また、会計基準や税法は毎年のように改正されるので、継続的に勉強することが必要です。その勉強方法を教えてくれたのも大原でした。日々の勉強をする上でも、学校で学んだことが活きています。
会計士の主な業務でもある財務諸表監査では、第三者として独立した立場から監査意見を表明することで、その情報の信頼性を確保しています。そのためにも、精神的にも外観的にも独立性が求められます。精神的独立性とは、常に公正不偏の態度を保持し、正しい会計処理を伝えるということ。外観的独立性とは、客観的に見ても第三者という立ち位置になれているかということです。会計士を目指している人は、そうした独立した立場で物事を考えられるようになることを意識していくことが大切でしょう。また、先輩からの指摘やアドバイスをしっかりと受け入れられる、誠実、努力できる、といった点も重要な要素だと思います。
有限責任監査法人トーマツ 勤務/会計システム4年制学科 卒/2023年卒/在学中に公認会計士試験に合格した岩間さんが、仕事をする上で大切にしていることを聞いた。「大切にしているのは、迅速に業務タスクを消化していくことです。財務諸表に意見を出すには期限があり、金額が適切であるかも判断するので正確性も必須。一つひとつしっかり対応することが重要なんです」。加えて「毎日が初めての繰り返しです。だからこそ、先輩からの教えや指摘を大切にして、メモを取るだけでなく、後から見返すことも欠かせません。その他にも、会計処理の本を読んだり、Excel(R)の勉強をしたりと自己研鑽に励んでいます」と、成長のための努力を教えてくれた。