日々迷いながら子どもたちと接し、仕事が終わると「もっとこうできたのではないか」と落ち込むことも。そんな時に保護者から「ウチの子、家で先生の話しばかりしていますよ、先生のこと大好きみたいで」などと言われると、また頑張ろうと思えるのです。保育士に必要なのは、子どもたちの思いを読み解いていくこと。そのために、多角的な視点を持ち職員同士で活発にコミュニケーションをとるようにしています。「知らなかった」では済まされない問題が起きることもあるので、互いになんでも話すようにしています。保育現場は、子どもたちの多国籍化やデジタル技術の導入などさまざまな取り組みが必要で、柔軟に対応できるよう頑張っています。
学生時代の、さまざまな保育の実践ビデオを皆で見る授業は、思いもしなかった視点に気づくことが多く、とてもワクワクしたのを覚えています。またゼミの先生の、学生を尊重しつつ優しく諭してくださる姿勢は今思い出しても感謝の思いが溢れ、憧れの気持ちが消えません。気になったことはすぐに先生や友達に質問をし、一つ解決するとまた次に興味が湧いてくる。2時間かかる通学中にも、いろいろな本を読んだり、調べ物をする。そんな興味と好奇心が溢れ学びたいという意欲に満ちた日々は楽しかったですね。DCUで知った多くのことに疑問をもち探究していくことの楽しさを、今、保育の仕事に大いに生かしています。
知人の紹介で、高校時代に保育園のボランティアを経験したときに、憧れを抱くようになりました。10年間働いてみて、保育士は絵を描いたり、おもちゃを作ったり、本当に幅広い経験ができるやりがいある仕事だなと思っています。一つひとつの能力が秀でている必要はありません。なんでも「やってみようかな?」と触れてみたり、調べてみたり、興味の幅を広く持つことが大切です。大学での授業や実習など、いろいろな分野について「知りたい」と主体的に取り組みながら、学生時代を満喫することをお薦めします。また、これからの保育士は幅広いスキルを獲得しておくことが大切だと思います。
田園調布学園大学みらいこども園 勤務/子ども未来学部 子ども未来学科卒(旧 人間福祉学部 子ども家庭福祉学科卒)/2009年卒