勝浦消防署の消防士として、総務・救急係に所属しています。男性と比べるとまだまだ数が少ない女性消防士。男性との力の差はありますが、訓練では工夫次第で力の差をカバーできます。また、現場に女性がいることで、地域の方に安心感を与えられるなど、女性の私だからこそできる消防活動も。女性ならではの対応やサポートを常に意識しながら、現場で適切な行動ができるよう日々心身を鍛え、訓練に励んでいます。最近では現場で「女性も活躍できるんですね」、「頑張ってください」などの声をかけてもらうことも増えました。温かい言葉を頂く度に「この仕事に就いてよかった。もっと頑張ろう!」と熱い想いが湧いてきます。
消防士を志すようになったのは大学2年生後半のこと。それまでは生徒に寄り添える保健体育の教員を目標としてきました。武大に入学を決意したのも、中学校・高校の保健体育教員免許状を取得したかったことや、高校時代に打ち込んできた陸上を続けたかったこと、学びに集中できる環境が魅力だったことから。しかし、在学中に多くの人々と出会い、様々なことを学ぶうちに視野が大きく広がり、「本当にしたい仕事はなんだろう?」と将来について改めて考えるようになりました。そんなとき、勝浦での生活で温かい地元の方々とふれ合い、消防隊や救急隊の活動している姿を見て「自分も人の役に立つ仕事がしたい」と一念発起。新たな夢を目指しました。
部活動がオフの日はランニングしたり、一緒にご飯を作ったりと、学生時代を共に過ごしてきた友人たちとの楽しい思い出は今でも鮮明に覚えています。その中でも深く記憶に残っているのは、私が挫けそうなときに友人がかけてくれた「キツイのは一瞬、後悔は一生だよ」という励ましの一言。その時から私の生きる上でのモットーは「失敗を恐れず、最後まで努力すること」。訓練中に大きな壁を感じることがあっても、できないのはなぜか、こうしたら良いのではないか、と常に自分自身から目を背けず向き合っています。友人の言葉を胸に刻み、その時々に求められる最良の行動を考えながら、現場で役立てるように試行錯誤を繰り返す日々です。
夷隅群市広域市町村圏事務組合消防本部 勝浦消防署勤務/体育学部体育学科 卒/2021 年卒/高校時代は部活動を通して陸上競技に励み、卒業後は陸上競技を続けながら中学校・高校の保健体育教員免許状が取得できる国際武道大学に入学。在学中は陸上競技部に所属し、充実したキャンパスライフを送る。「教員免許状だけでなく、他にも多くの資格を取得できるので将来の選択肢が広がりました」と大学の魅力を語ってくれた塚本さん。2年次には自らの将来を真剣に考え、地域で活躍する消防士を目指すことに。現在は夢を果たし、勝浦消防署で消防士として活躍。向上心を常に持ち、いつでも現場で臨機応変に行動できるよう訓練を続けている。