
知的財産の分野は、皆のアイデアがどのような権利を持っているか、どのように保護するかを判断する法律であり、誰しもが関わりのある内容です。皆さんが書いたレポートや好きなゲームなどすべてに直結し、新たな技術ができたときに合わせて法律が整備されていくという側面も持つ、未来へ向けた法律とも言えます。目に見える形がないアイデアを保護する知的財産の中には、特許、意匠、商標など、特許庁への出願が必要な産業財産権や、役所への届け出なしに権利が成立する著作権、企業の秘密漏洩などに関連する営業秘密などが含まれます。そういった様々な法律と皆が利用しやすいバランスを考えるのが研究のテーマ。様々なことを幅広く知ることが最終的に知的財産に関わってくるので、一見法律に関係のなさそうな教養もしっかりと学ぶことが重要です。

夏季合宿では研究についての議論のほか、検定試験対策も実施。学生同士の絆が深いのも知的財産法ゼミの特徴
2年次はディスカッションを取り入れて知的財産権法の基礎を学び、3年次では「判例研究」を通して法学部としての基礎力を養うなど、段階を踏んだ学びが魅力。中でも会社設立をシミュレーションし、新製品やサービスを考案して実際に出願まで行うという「起業家体験プログラム」は、アイデア創出から権利化までのプロセスを体験できる、実践に即した取り組みだと好評だ。「知的財産についての知識が必要な昨今、法律家のほか、一般企業の法務部や知的財産部、公務員や警察官など、幅広い業界で活躍できます」と田邉教授は語ってくれた。

卒論は「棋譜に著作権は認められるか」「野球にまつわる知的財産」など各々が関心のあるテーマで作成される
コミュニケーションが得意ではない創作者側としても、コミュニケーションを活かして創作者を支える側としても、特性に応じて活躍できるのが知的財産権法の特徴です。未来へつながる法律をぜひ一緒に学びましょう。

判例が存在しない先端的な分野の課題には過去の類似事例や、自身の哲学・考え方を組み合わせて解決策を模索
専門:知的財産権法。成蹊大学法学部法律学科卒業・大学院法学政治学研究科修了(修士法学)。東京理科大学工学部第二部電気工学科卒業。経済産業省産業構造審議会 知的財産分科会臨時委員、日本弁理士会副会長、日本知的財産仲裁センター調停人・仲裁人・判定人候補者を歴任し、2020年4月より国士舘大学法学部現代ビジネス法学科教授、同大学大学院総合知的財産法学研究科総合知的財産法学専攻(修士課程)教授に着任。
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