当院は日本赤十字社が運営している病院の一つで、救急車の受け入れ台数が年間11,000台を超え、24時間体制で休みなく急患に対応する等、レベルの高い医療を提供し検査技師もチームの一員として活躍しています。がん診療連携拠点病院にも指定され、配属された病理検査室には細胞検査士という認定資格を有している検査技師がたくさんいます。新人教育にも力を入れており、病理検査をしっかり習得できると思い入職しました。自分の作った病理標本ががんの早期発見や治療方針の決定に貢献できることにやりがいを感じます。患者さんと直接接する機会は少ないですが、病理診断はがんの最終診断という重要な役割を担う縁の下の力持ちだと考えています。
就職する際に希望する検査部門に配属されるとは限らないと聞き、どこでも対応できるように苦手分野を作らないことを心がけました。少しでも難しいと感じたことや疑問に思ったことは、本で調べたり先生に聞いたりしてすぐに解消するように努める中で、学ぶ習慣をつけることが大切だと実感しました。学校で学んだ知識は常識として身につき、実習での経験は今の仕事に直接活かされています。臨床検査技師になるための勉強はとても大変ですが、同級生と協力して乗り越えたのは良い思い出です。試験前に問題を出し合い、点数を競って切磋琢磨しながら国家試験合格を目指しました。学生時代の仲間は今も仕事のことを相談できる貴重な存在です。
直近の目標は細胞検査士の資格を取得することです。細胞検査士になると細胞診という検査に従事できるようになります。細胞診は患者さんへの負担が少なく、健康診断などでもよく行われている検査で、がんの早期発見にも役立っています。今はこの資格取得に向け、日々の業務をしながら、試験勉強を行い、技術の向上を図っているところです。医療の仕事は常に新しい情報を更新することが欠かせません。この道を選んだ以上、学び続けることが大切だと思っています。今後、検査にAIが導入され自動化が進み臨床検査技師の業務内容が変化していく中で、自分は何ができるかを考え、行動することが重要だと感じています。
横浜市立みなと赤十字病院 勤務/臨床検査技術学科/2020年卒/化学や生物が好きで、その知識を活かせる仕事を探して見つけたのが臨床検査技師だったという。「存在さえ知りませんでしたが、調べるうちにやりたいという気持ちが大きくなりました」。自分にできるのか不安はあったが、「臨床検査の分野は幅広いから自分に合う分野もきっとある」という言葉が背中を強く押してくれた。専門学校に進学したのは「大学に比べ1年早く実務経験を積めることに魅力を感じたから」。湘央は卒業生が多く神奈川での就職に強いことや、大学の先生が講師として教えるなど質の高い教育を受けられるのが魅力だったという。