私が配属されている精神科急性期病棟には、幻聴や妄想が活発であったり、うつ状態によって日常生活に支障が出る患者さんが入院されており、看護師は食事、排泄、睡眠といったADLをお手伝いすることで回復に向かえるよう援助しています。自分たちが当たり前のように行っていることでも、患者さんには難しい場合があります。患者さんの言動や家族からの情報をもとに、援助を細かく工夫していくことで、患者さん本来の生活を取り戻すことにつながることが魅力の一つです。薬を飲むことを拒んだり、自身を傷つけてしまう患者さんもいらっしゃいます。患者さんそして看護師の安全を守り、危険につながるリスクを見逃さない看護を心掛けています。
高校時代、自分のやりたい仕事がなかなか見つからず悩んでいました。たくさんのことに興味はあったので、この分野と決めずに様々な学校を見学したり説明会に参加して、実際に自分の目で見て、話を聞きました。看護師の道を選んだのは、国家資格を持ち、病院だけでなく様々な場所で活躍し、誰かを支えることができる仕事であると知ったからです。入職時にもやりたい看護分野は定まっていませんでしたが、実際に配属となったのは精神科で、はじめは驚きはありましたが、精神科急性期で行われる看護はどのようなものなのか、そして実習で学んだ知識が現場でどう活かされるのかに興味もあり、現在に至っています。
大学には中学、高校とは異なり、「看護師になる」という同じ目標を持った仲間が集まっています。勉強や実習がうまくいかなくて辛かったときも、お互いを励まし合い、支えあい、助け合いながら学生時代を過ごすことができました。私は常に真面目に取り組むタイプの学生ではありませんでしたが、先生方は熱心に学生に向き合ってくれ、決して見放さずいつも近くで見守ってくれていました。県外から来て独り暮らしをしている学生も多く、学習以外でも様々な面からサポートしてくれる、とてもアットホームで相談もしやすい環境でした。
千葉県総合救急災害医療センター 勤務/看護学部 看護学科/2019年卒