センター試験のボーダーラインは本当に合否ラインか?【ミニコラム】

各大手予備校では毎年、各大学のセンター試験におけるボーダーライン(またはボーダー得点率)を発表しています。このセンター試験の大学別ボーダーラインは、受験生にとって志望校を決定する重要な目安になっています。でも、このセンター試験のボーダーラインは本当に合格・不合格の決定ラインなのでしょうか?

センター試験のボーダーラインの意味

まず、各予備校が出している大学・学部別センター試験のボーダーラインは、合格・不合格の決定ラインではありません。ボーダーラインについての説明を詳しく読むと、「合否の可能性が50%になるライン」というような注意書きがありませんか。この場合、この予備校のボーダーラインは「センター試験の得点がXXX点だと合格者と不合格者が同じ数になる」という意味です。つまり、ボーダーラインを下回っていても合格している受験生が半数いることになります。

センター試験のボーダーラインは目安に過ぎない。二次試験に向けて全力投球!

さて、予備校によっては、合格可能性80%・65%・50%・35%以上得点(率)というように、段階的にボーダーラインを算出しているところもあります。センター試験の自己採点結果が合格可能性80%以上得点

ボーダーラインより大幅下+二次試験に失敗。それでもまだわからない結果

ボーダーラインについて説明しましたが、具体的にはどうなのかと思う人も多いと思います。ここで某受験生の実話を紹介します。ある受験生はセンター試験に失敗し、自己採点結果が合格可能性50%のボーダー得点率を10%近くも下回ってしまいました。合格可能性判定は「20%未満」の最低ランクです。受験生は二次試験対策に全力を注ぎますが、二次試験も思ったほどできず不合格になりました。ところが2週間後、この受験生は「合格」のお知らせを受け取ったのです。この受験生の場合は、「補欠合格」という合格方法で春から憧れの大学生活を送ることができました。ボーダーラインを大きく下回っても、合格可能性判定20%未満とされても、二次試験がうまくいかなくても、まだ可能性は低いですが合格することもあります。

あくまでも目安。自分のポジションを考えて二次試験対策を

以上のように、センター試験のボーダーラインはあくまでも目安に過ぎません。むしろ、ボーダーラインと自己採点結果を見て受験生のなかの自分のポジションを確認し、二次試験対策に活かすべきです。二次試験の配点によっては、第一志望の大学の二次試験にかける、別日程の大学の二次試験にシフトするなどの対策が考えられます。