大学編入するには?入試時期、難易度、費用etc. 成功のポイントを解説!

大学入学の方法のひとつとして、大学や短大、専門学校に入学後、ほかの大学に「編入」するという選択肢があることを知っているだろうか。

大学編入であれば、大学に通い単位を取得しながら別の大学を目指すことができる。

編入学試験を受験し合格することで、2年次または3年次に希望の大学に編入が可能なのだ。

大学編入の専門予備校であるECC編入学院新宿校の宮本先生に、大学編入の基礎知識を教えてもらった!

教えてくれるのは
宮本賢勝 先生

1995年に株式会社ECC入社。ECC外語学院名古屋校、同金沢校、同豊橋校、岡崎校を経て外語学院本部の広告広報課に着任。
2004年、ECCジュニア名古屋センター、2006年、ECC予備校金山校、同岐阜校。
2014年よりECC編入学院名古屋校、同WEBスクールを経て、現在新宿校で商品責任者を兼任しながら受験生たちの進学指導にあたっている。

編入学って何?

編入学って何?

大学編入学のしくみを知ろう

大学入学には現役合格と浪人する方法があるが、もう一つ、ほかの大学に「編入」するという方法がある。

在学中に別の大学の編入試験を受験し合格することで、2年次、または3年次など途中からその大学に編入することができるのだ。

編入学年と対象者

編入学年と対象者
大学編入には、2年次から編入する「2年次編入」と、3年次から編入する「3年次編入」がある。

どちらも、最初に入学した大学や短大、専門学校で必要な単位を取得していることが受験の条件だ。

在学中に必要な単位は、2年次編入の場合は30単位、3年次編入の場合は60単位の取得見込みが目安。

単位の取得ができていれば、トータル4年で大学を卒業できる。

短大や専門学校などの2年制の場合で3年次編入を受験する場合は、卒業してからの編入となる形だ。

受験スケジュールと試験科目

受験スケジュールと試験科目
大学編入試験の募集要項は、学部ごとに試験の2~3ヵ月月前から発表される。

「〇〇大学●●学部で若干名募集」などというもので、5名以内、10名以内、20名以内など募集人数は少ない。

毎年決まった募集があるわけではないため、注意が必要だ。

募集停止の場合はその年の5月ごろに発表するケースが多いので、過去の募集状況をチェックしておこう。
 
2年次編入と3年次編入の受験実施数の比較では、3年次編入のほうが多い。

3年次編入は私立大学だけでなく国公立大学も実施している。

2年次編入のほとんどが私立大学となっており、国公立大学の実施は少ない。

大学編入も視野に入れる場合は、どの大学に編入募集実績があるのかを確認しておくとよいだろう。
 
試験科目は、英語と希望する学部の専門科目、小論文、面接となっている。

従って、併願する場合は同じ系統の学部の受験となる。

ただし、2年次編入はそもそも枠が少ないため併願できるところも少なく、選択肢は狭まる。

3年次編入と迷った場合は、募集状況も考慮する必要があるだろう。
\POINT/

一般選抜でも大学の併願は可能ですが、国公立大学の場合は1校しか受験することができません。

しかし、大学編入試験の場合は国公立大学でも併願が可能であり、大きなメリットです。(宮本先生)

大学編入学に必要な費用

受験料だけであれば、3万~3万5000円。

共通テストや大きな大学は全国に試験会場があるが、編入試験の場合は受験する大学に行って試験を受けなければならないため、遠くの大学であれば交通費、宿泊費も必要だ。

合格し編入する時には入学金がかかる。

ただし、編入学試験は一般選抜とちがうため、独自の対策や情報収集が必要だ。

独学で対策できないわけではないのだが、より効率的に難関大学を狙うのであれば、編入専門予備校に通うことも視野にいれよう。

大学編入予備校の受講料等はトータルで30万~70万円だが、予備校への入学時期、受験勉強期間、内容によっても違う。

自分の学力や編入希望の大学の難易度をみて、ベストなスケジュールを立てよう。

編入学試験の難易度は?

編入学試験の難易度は?

編入学試験は、一般選抜と科目数も試験の傾向も異なる

大学入学試験には、国公立大であれば共通テストと二次試験、私立大では英語を含めた3教科に小論文や面接がある。

浪人して再受験となると、もう一度同じ手順を踏まなければならない。

編入学試験は、一般選抜と科目数も試験の傾向も大きく異なる。違いをみてみよう。

編入学試験と一般選抜の比較

 大学編入学試験の大きなメリットは、何といっても科目数だ。

国公立大学の一般選抜は共通テストがあるため専門科目以外の教科も対策が必要だが、編入学試験の場合は英語、専門科目(論述)、面接というケースが多い。

例えば、中央大学の経済学部に行きたいのなら、英語と経済学の試験があるという具合だ。

英語の場合はTOEIC(R)テスト・TOEFLiBT(R)テスト・英検(R)など外部試験を参考にする場合や、その学部で学ぶ内容に特化した長文読解などが出題される場合もある。
 
面接でも、やはり専門に特化した内容について質問されることが多い。

一般的な大学入試とは違い、より専門性を深める心構えと対策が必要だ。

大学ごとの違い

難関国公立大学に行きたいということであれば、一般選抜で入学するよりも編入するほうが科目も少ないうえに併願も可能なため、有利だといえる。
 
ただし、難関私立大学に編入となると、上智大学では募集実績があるが、早稲田大学は複数学部で編入の募集を行っているが、全て学士編入(大学4年修了後に3年次編入)だ。慶應大学も看護学部しか実施しておらず、かつ学士編入となっている。

GMARCHでも実施学部は限られており、難関私立大学への編入は一般選抜の再受験と比較してメリットは限定的だ。したがって、慎重な検討が必要である。
\POINT/

一般的に、大学受験といえば共通テストがあり、受験のための英語、数学、暗記に力を注がなければなりません。

しかし、編入学試験は2年次、または3年次から専門科目を学ぶために必要な学力をみる試験です。

興味関心がありこれからも学んでいきたい科目なので、勉強のしかたもモチベーションもまったく違ったものになるでしょう。

編入なら、高校生時分のレベルからは考えられない大学で学ぶことも可能です。選択肢と希望が広がるシステムだと思います。(宮本先生)

編入学成功のためのポイント

編入学成功のためのポイント

ポイントを押さえて、最適な学習計画を立てよう

一般選抜と大きく違う編入学試験。ポイントを押さえて効率良い受験対策を行っていきたい。

そのためには、受験スケジュールを把握した学習計画が重要だ。

受験スケジュールと学習のタイミング

2年次編入の受験時期は、1年生の4月、つまり入学してからすぐに始める場合が多く、早い学生では、大学受験の手ごたえをみて、高校3年生の2月や3月から対策を始めているという。

3年次編入の場合は、2年生の春からスタートする学生が多いようだが、もちろん早く始めても構わない。

小論文や英語などの準備を1年生で終えて、1年生の秋冬から専門科目の勉強に集中するという方法もある。

1年くらいを準備期間とし、半年くらいで仕上げにかかれるよう計画を立てよう。

傾向と対策

志望校によっても出題傾向が大きく異なる。

有効な対策は大学編入学試験の過去問の確認だ。

過去問の有無は大学入試センターに問い合わせる必要があるが、あってもコピーなどは不可で閲覧だけしかできない場合もある。

さらに、ほとんどの大学は問題だけで解答を公開していない

これは、解答が共通テストのようなマークシートではなく専門科目の記述・論述式だからだ。

過去問を入手できないなど独学では難しいと感じた場合は、専門の予備校も視野に入れるとよいだろう。

通学だけではなくオンライン授業に対応しているなら、地方の受験生も受講可能だ。

また、学びたい分野の知識を身につけることはもちろん、その分野に関する最新のニュースを常にチェックするなどの対策も必要だ。

学校推薦型選抜なみに重要な志望理由書

 多くの大学の場合、志望理由書を事前に提出し、それをもとに面接試験がなされる。

通常の入試とは違った視点で採点されるため、志望理由書や面接対策は非常に重要だ。

「なぜこの大学で学ばなければならないのか」「何を学びたいのか」のほかに、「どのゼミでどんな研究テーマか」まで聞かれることもあるという。

自分が大学編入してから、どのように夢や目標を実現していきたいのかをイメージできるようにしておこう。
 
そのためにも、大学入試同様にオープンキャンパス・大学訪問に行くとよいだろう。

編入について説明を聞くとともに、特に理系編入の場合は、研究室訪問もおすすめだ。

やりたいことを本当に実現できるのかを確かめるためにも、しっかりリサーチしよう。

一番のハードルは持続できるメンタル

一番のハードルは持続できるメンタル

在学中の学校での勉強と受験勉強の両立で忙しくなりがち

大学編入は在学しながら受験の準備と勉強をしなければならず、一般選抜よりも集中する時間が少ないともいえる。

さらに、大学編入には前の大学の単位取得が条件となるため、大学・短大に通って単位の取りこぼしのないようにしながら受験勉強もしなくてはならない。

且つ、志望理由書や小論文、面接の対策も重要。合格するための伝え方・書き方というのは、やはり存在する。

編入専門予備校などでは志望理由書や面接対策もできるので、検討してみてもよいだろう。

実は、編入受験の一番のハードルは「絶対にあの大学に編入しよう」というモチベーションの維持だといわれている。

一般選抜は一緒に受験勉強できる友達がいたり、情報交換したりなど、受験勉強のためのモチベーションを維持しやすい。

しかし、大学編入では受験数が少なく、また自分から大学に編入するとは言い出しにくいため、孤独な受験勉強になりがちだ。

入学してから1年も経つとあきらめもあって現状を受け入れる傾向に働く。

大学編入を成功させるためには、「自分はこの大学で学びたいんだ!」という強い意志をもつことが何よりも大切なのだ。 
\POINT/

行きたい大学よりも低い大学に入学したけれども、縁あって入学できた大学ならば、まずその大学で専門的な勉強に触れて、希望の大学への編入を目指すという考え方もあります。

その学びは、希望する大学へ編入するための受験勉強にもつながりますし、確実な前進です。

もし2年次編入で不合格だったとしても、3年次編入で再受験することができます。

3年生になってからでも、必要な単位さえ取得できていれば受験が可能です。

大学に入学しなければ、編入に必要な単位の取得すらできません

行きたい大学でなかったとしても、希望をもってスタートラインに立ってほしいと思います。(宮本先生)

行きたい大学があるならあきらめないで!

行きたい大学があるなら諦めないで!

どうしてもやりたいことがある人は編入学試験にチャレンジしてみては?

大学編入は少し変わった方法だが、受験生にとっては大きな希望なのではないだろうか。

もし希望する大学の試験に落ちたら…と思うと不安でたまらない、そんな人は、大学編入という選択肢もあることを知っておいてほしい。

この学問を学びたい、この大学に行きたいなどという強い意志があれば、いくらでも、夢を叶えるチャンスはあるのだ。

一度の試験がうまくいかなかったからというだけであきらめるにはまだ早い。

自分の未来のためにチャレンジしてみよう。

 
文/櫻庭由紀子 構成/寺崎彩乃(本誌)
取材協力:ECC編入学院
 
 
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