世の中で成功するビジネスには理由があります。不正によるものは論外として、ユニークな発想とか新しいビジネスモデルの構築とか。それをきちんと把握することが仕事の第一歩です。経営者の方々からうかがうビジネスのお話は、刺激的です。仕事をとおして、さまざまなビジネスに明るくなれることが、この仕事の大きなやりがいです。私は今「監査」の仕事を担当中です。世の中で認められている会計基準の中で不正を防ぎ、クライアントが「やりたいこと」を適切に実現するためのチェックを行っています。しかし、会計基準には明確に書かれていない部分も多く、専門知識を駆使して「公正妥当」なラインを見極めることも重要な役割となります。
岡山商科大学が、このエリアではとても珍しい社会科学の総合大学だったこと。それが商業高校から進学した時、税理士を目指していた私の未来を変えてくれました。大学で、法律(民法、会社法、税法)や経営学など、幅広く社会科学の学びに触れる中で、「自分がやりたいことは本当に税理士なのだろうか?」と次第に思い始めたのです。国内外の経済や、ビジネスモデル、企業経営のあり方など、私の興味の幅はどんどん広がっていきました。税理士も日々の会計業務や決算業務などでクライアントの役に立つことはできますが、今、興味を持って学んでいることを活かせる仕事は、税理士よりも公認会計士だと思い、今の進路を選びました。
岡山商科大学は、先生と学生の距離が非常に近いことが魅力です。私が公認会計士を目指して勉強しているのを多くの先生が知っていらっしゃって、サポートしていただきました。授業を取っていない先生でさえも、なにかと気にかけてくださっていたので、気軽に研究室を訪れて、会計に関する疑問をぶつけ、ディスカッションをさせていただいたこともしばしば。高い専門知識を持っている先生方とたくさんお話をすることで自分の意見を明確にし、より高いレベルで知識を深められたと思います。このように「一人ひとりに合った教育」をしていただける環境こそ、大きな大学にはない、岡山商科大学ならでは特長だと思います。
有限責任 あずさ監査法人勤務/商学部 会計学科(※2009年4月より、現在の経営学部 経営学科に改組)卒/2011年卒/岡山県出身〔倉敷商業高校卒〕。高校時代は簿記・会計を学び、岡山商科大学へ進学。大学卒業後は、関西学院大学大学院へ進学し、大学院2年生の時に公認会計士の資格を取得。現在は、有限責任 あずさ監査法人で公認会計士として活躍中。経済情勢の変化や新しい会計基準などができたとき、高いレベルで準備・対応するために、日々勉強を続けている。「公認会計士は一生勉強が必要な仕事。興味を持って、経済や経営など社会科学を幅広く学ぶ姿勢があれば、やりがいを感じながら活躍できます」が後輩へのアドバイス。