当院は急性期病院で、入院患者様を対象として運動器疾患の術後や、脳血管疾患、呼吸器疾患、循環器疾患、がん発症後のリハビリテーションを主に行っています。理学療法士の仕事で「これが原因でこうなっている」というように「〇〇である」と言い切るのはとても難しいことだと思っています。「Aではない」「Bでもない」「残ったCであるかもしれない」と地道に選択肢を消していく作業が大切だと感じています。だからこそ、自分を客観的にみながら、「本当にこの臨床推論で正しいのか」と自問自答することが重要。まだまだ勉強不足のため今後も様々な資格を取得したいです。やりたいことは尽きません。それが面白さなのかもしれません。
学校で学んだことは全て臨床で活きています。今でも学生時代に使用した授業の資料で勉強し直すこともあります。また、学生時代はアルバイトをたくさんしていたので、自宅で勉強時間を確保できませんでした。そのため、授業中は理解に集中して、電車の中などの隙間時間を記憶の定着の時間に当てていました。臨床実習、卒業試験、国家試験など、挫けてしまう学生が出そうなイベントもありましたが、学生が真剣・誠実であれば、先生方も真剣・誠実で返してくださる学校でした。卒業後も勉強会を開いてくださったり、直接教えてくださったり、勉強できる環境を教えていただいたり、本当に面倒見よく接していただき感謝しかありません。
自分にとってどんな学校が最適なのかを明らかにすることが大切だと思います。私にとっては資格を取るまでにかかる時間の短さと費用の安さが重要だったため、3年制の専門学校を検討し、入学金、授業料、国家試験の合格率などを比較しました。まずは優先順位を明確にして、4年制、3年制、通学時間、学費、国家試験合格率などを知るために各学校のオープンキャンパスに行くことをお勧めします。また、理学療法士になってからも勉強を重ねることが必要だと思います。将来はAIやバーチャルリアリティがリハビリに導入されることがあるかもしれません。新しい医療機器や知識、技術に柔軟に対応できる理学療法士の需要が高まると思います。
近畿大学奈良病院 勤務/理学療法学科 卒/2020年3月卒/家族が脳卒中を発症し、片麻痺に対するリハビリテーションを受けたのをきっかけに理学療法士の重要性を感じた原さん。患者様本人、家族の人生の質に貢献できる仕事に魅力を感じて理学療法士になることを決意。低コストで資格を取得したいという希望にあった国際医学技術専門学校理学療法学科へ入学。3年間勉強に打ち込み理学療法士の国家資格を取得。卒業後「近畿大学奈良病院」で理学療法士として働く。今以上の自信を持ちたいと考え、3学会合同呼吸療法認定士や心臓リハビリテーション指導士・運動器認定理学療法士・理学療法士の国際免許など様々な資格取得を目指して日々勉強を続けている。