積算とは建築物が完成するまでのコストを算定する仕事。そこで計上された数字が、施工会社の選定や管理、公共工事の入札などに使われるため、大きなお金が動く建築業界において大切な分野となります。だからこそミスなく的確に仕事を進めることが、いつも私の仕事のテーマとなっています。設計の部署からあがってくる基本設計をもとにコストを計上するのですが、設計担当者の“理想”が予算をオーバーする場合も少なくありません。使用する材料などの検討・交渉を重ねて、予算内に収まるよううまく調整できた時は、大きなやりがいを感じます。仕事をこなすたびに建築や材料に関する知識が広がっていくのも、この仕事の面白さだと思います。
現在の建築業界ではBIMというシステムで、設計や積算、施工まであらゆるデータが共有できます。例えば、設計図ができあがった段階で使われる材料の数量も見えるため、単価のデータを入力するだけでおおよそのコストが計上できるんです。修成では日々の授業を通して、高度なBIMのシステムを活用することができ、就職後からスムーズに仕事に取り組めました。また、建築は関わる人やお金の規模が大きいので、積算を進めるうえでも他部署や支社の方々との連携が必要となります。実習でのプレゼンテーションやオープンキャンパススタッフの活動をはじめ、在学中に“伝える力”を磨くことができた経験はとても生きていますね。
修成は建築分野における数多くの資格に対応しており、私は建築CGデザイン学科時代に福祉住環境コーディネーター(R)や商業施設士補、建築CAD検定、積算士補など、数多くの資格を取得。働きながら建築士の資格をめざすのは困難だと考え、卒業後には専科に進学しました。おかげで二級建築士や建築積算士といった資格を取得でき、今の仕事に大いに役立っています。やはり建築の仕事の魅力は、自分の関わった案件が街の風景に反映されること。やりがいある業界だけに、常に“やりたい気持ち”を持ち続ければ自分の可能性は広がります。実は私も一級建築士をめざして資格勉強を継続中。さらに専門性を高め、今後もより多くの物件に携わりたいです。
株式会社東畑建築事務所 勤務/建築CGデザイン学科(現 建築デジタルデザイン学科 ) 卒/2021年卒/専科 2級建築士科(2022年卒)。小さな頃から不動産広告の間取り図を見るのが好きだった寺田さん。その姿を見たお母様が薦めてくれたのが建築の仕事だった。高校生になっても興味は消えることがなく、オープンキャンパスで好印象を抱いた修成に入学。「私が見学した学校の中で先生との距離が最も近かったんです。それに体験授業で触れた『Lumion』という3Dソフトも楽しくて(笑)」。入学後は日々の学びに力を入れる傍ら、学校の魅力を発信するオープンキャンパススタッフとしても活躍。コミュニケーション力や人脈が広がる貴重な経験になったと言う。