パン職人として働いているクラウンベーカリーは、仕事の幅がとても広く、私もパン製造のほか、お店のSNSでの情報発信、商品紹介のPOPづくりなども担当しています。スタッフみんなで話し合いながら、定期的に新商品や期間限定パンの企画も行っていて、私が企画したパンも何度か店頭に並んでいます。お店の奥でパンづくりをすることももちろん大きなやりがいですが、店頭で焼きたてのパンを並べているとき、お客様から「これ、すごくおいしいのよね」などと声をかけていただくと本当に嬉しく、「もっと喜ばれるものをつくりたい!」という意欲がわいてきます。SNSで感想をいただけることも、大きな励みになっていますね。
子どもの頃、母がよく工作やお菓子、パンづくりなどを行う教室に連れていってくれたんです。ものをつくることがとにかく楽しくて「将来は職人さんになりたい」と思うようになりました。パン職人の道を選んだのは、高校の同級生の家がパン屋さんで、遊びに行ったときにステキな店内や美味しいパンに大感激したからです。パンづくりを本気で学ぼうと、専門学校に進むことを決めました。学校はいくつか見学に行きましたが、実習が多く、2年間パンづくりだけを専門に学べるカリキュラムに惹かれて、東京製菓学校を選びました。洋菓子本科も候補の一つでしたが、やはりやりたいことに直結する学びならパン本科が一番だと思いました。
パンづくりは、成功体験だけでなく、失敗の体験も大切だと思うんです。東京製菓学校は実習がとても多いので、その分失敗もたくさん経験します。失敗のたびに解決策を考え、実践することが自然と身についたので、今プロのパン職人として仕事をするうえでとても役に立っています。そしてもう一つ、専門学校時代の財産は、かけがえのない仲間たちとの出会い。同じ夢や目標を持つ仲間と学べることは、本当に楽しかったですね。今でも同級生とは連絡を取って、時折集まっています。それぞれの職場のことや商品、値段づけのことまで、お互いに情報交換しているんですよ。働く場は違っても、頑張っている仲間がいることは、とても心強いです。
株式会社クラウンベーカリー 立川店 勤務/パン本科/2018年卒/クラウンベーカリーへの入社を決めたのは、母親の勧めが決め手になったという。「“パン職人として働くなら、クラウンベーカリーが絶対にオススメ!”という母の力強い言葉が後押しになりました。というのも母はクラウンベーカリーのパンがとても好きで、よく買っていたのだそうです。私は覚えていなかったのですが、私がずっと食べ慣れていたパンが、実は今の店舗のパンだったんです。入社後は年次に関係なく新商品開発や企画を任せてくれるので、やる気もアップ! 学生時代に取り組んだ商品開発の経験がとても役立っています」(杉さん)。