声優を目指し始めた時は「自分はこうなりたい」という思いが強かったのですが、ファンの方からのリアクションをいただけるという経験を経て、今では「誰かのためを思ってできる仕事なんだ」と考えるようになりました。私が表現したものに対して「感動しました」って言ってくださる方がいることで、映像の先にある誰かを想像し、やりがいと同時に、責任をもって仕事をするという自覚も芽生えました。歌って踊っておしゃべりをして…、色々なメディアに登場させていただく機会が多いのですが、私たちの世代だからこそ活躍の場を広げられる可能性もあると思うので、これからも声の職人としての経験を積んでいきたいと思います。
高校生の頃は大学進学を目指していましたが、卒業後のイメージが湧きませんでした。それなら自分が好きな仕事に就こうと考えた時、専門学校に行くことで声優を目指せると知ったんです。多くの学校を調べた結果、東アニはスタジオなどの設備が充実しているだけでなく、在学中から仕事ができる体制があることから入学を決意。1年生の5月頃にオーディションを受けたところ「伸びしろと熱意が感じられる」と、事務所に所属することができました。他の学生たちもオーディションを経て、ドラマCDの作成にプロと一緒に参加するなど、実践的な研修を体験しています。不安定な仕事ではありますが、「好き」という思いを信じて一歩を踏み出してみては?
「演じるとはどういうプロセスからなるのか」といった座学から、発声や滑舌などの基礎から学びます。その時はあまり意識していなかったのですが、仕事を始めてみて、自分の声に自信が持てることや基礎がどれだけ身についているかが、いかに大事なのかが分かりました。またオープンキャンパスの時から素敵な先輩がいることは知っていましたが、入学後は先生方もまたプロとしての経験が豊富であることを実感。それまで私が苦手だった、自己アピールの仕方や自分との向き合い方など、人間性を磨いていただいたと感じています。プロとなった今でも焦りや迷いはありますが、「家を一歩出たら自分は声優なんだ」という高い意識を育ててくれた学校です。
FIRST WIND production所属/声優タレント学科(22年4月声優タレントコースに名称変更予定)/2019年3月卒/山梨県出身。高校時代は声優や役者について語り合える友人はいなかったが本校で強い刺激を受け、入学後に受けたオーディションで自らの熱意を伝えられたと振り返る。在学中から事務所に所属、卒業後はそのまま声優に。これまで「アサシンズプライド」 「ライフル・イズ・ビューティフル」「彼方のアストラ」「私、能力は平均値でって言ったよね!」「約束のネバーランド」「グラフィティスマッシュ」「モンスターストライク」「グランドサマナーズ」「黒騎士と白の魔王」他多数出演