社会にはさまざまな問題があり、私たちが生活する上でも問題に直面することがたくさんありますよね。けれど、ただ「問題だ」「問題があると困る」と言っているだけでは何も解決しません。問題を解決するためには、まず「正しい問題」を見つけ、それに対して自分に何ができるのかを考える必要があります。私が専門としている政策学は、「正しい問題を見つける力」と「解決策を見出す力」を養う学問です。政治における「政策」もそうですが、よりよい政策とは、ひとつの解決策を実践する際、不公平感をできるだけ少なくすることが大切。問題を解決していく上で、一部の人たちだけが得をするのではなく、デメリットを負わざるを得ない人たちのことも考えることが重要です。そうしたスキルは今後どんな仕事をする上でも必要となる力だと思います。
柳澤先生のゼミでは、地域の子どもたち、障がいのある方、高齢者などと交流し、互いに協力し合える社会の実現のための取り組みを行っています。しかし、2020年度は直接交流することが難しかったため、オンラインで地域の小学生にプログラミングの指導を行いました。小学生たちからの「ありがとう」「すごくわかりやすかった!」という言葉は学生にとっての宝物。コロナ禍における問題は多々ありますが、オンラインでもできることを身を持って体感することで、身近な環境における問題の発見と解決力を身につけていきます。
高校までの学びは、教わって知識を身につけるインプットが中心ですが、大学では学んだことを活用してどんどんアウトプットしていくことがとても大切。それにより専門分野への理解がより深まります。
専門:政策学
略歴:城西大学経済学部経営学科卒業後、慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士。三菱信託銀行在席中に千葉商科大学大学院博士政策を取得、2005年4月に城西大学へ。2015年4月より現職。小中高時代は委員会活動、大学~社会人時代はボランティア活動に携わる。「世話好きでお母さんのような先生」と学生たちからの信頼も厚い。多忙な毎日を送っているが、空き時間にはジャズのオンラインライブを楽しんでいる。