自然環境との調和、 空間の快適性とエネルギー消費の均衡を実現する技術者となるべく「地域特性を活かした快適な建築環境」について研究を進める石川先生と学生に、 研究室の学びについてお話を伺いました。
建築環境学は、目に見えない『空間の質』を扱います。人が「快適」と感じる心理量を、温湿度などの物理量を用いて算出し、現状評価やシミュレーションを実施。科学的根拠を持った建築空間を環境設計し、評価できる技術を学びます。研究室ではフィールド実測を行い、課題の着眼を考える習慣をつけて深めた課題の解を求める行動がとれるように。また建築技術者との勉強会や学会での発表などを通じ、社会での対応力を身につけます。
静岡県では巨大地震が危惧されていることから、災害や防災に興味を持っていました。現在は災害・防災についての卒業研究を行っており、調査を通して建築環境分野が防災と密接な関わりがあることを実感しました。建築という学問の広さを知ることができたことが、一番の学びだと感じています。卒業後は研究室で学んだ建築環境、災害・防災の知識を活かして、長く使い続けられる建築物に、設計・施工の面で関われたらと思います。
幼い頃に見た、空に届きそうなほど大きな建築物に心を動かされ「自分もそんな建物を作りたい」と建築学科に入学しました。建築学科で学んで自身の力になったと感じるのは、建築的な目線で空間の魅力、快適さなどを認識する「空間把握の力」です。本学科で培った「建築目線の空間把握力」を活かし、誰もが安心・安全で快適に過ごせて、人々に感動を届けられるような建築物を作る仕事に就きたいと思っています。