現在の第3次AIブームでは、いかにAIを社会で活用するかが問われています。私の研究も、AIで世の中の課題解決をめざすことです。たとえば、動画共有サイトでの視聴者数をどう伸ばすか。サムネイル画像がカギだと考えた私は、AIで画像を分類し、高アクセスになるサムネイルの傾向をつかみました。世の中の課題解決といっても、いきなり世界の貧困問題に挑むのはハードルが高いかも知れません。まずは自分が得することから始めて、次に周りの数人、次はSNSでつながる100人に役立つことをめざしていけば良いと思います。新たな潮流が生まれては消えるのが情報分野であり、結果がいち早く出るのがAI分野。パソコンひとつあれば最先端の技術開発の主役にだってなれるかも知れません。本学科では、何かやりたい、創りたいという人を歓迎します。
宮本先生が担当する『人工知能』は、AIを研究するための基礎を学ぶ授業。1950年代に誕生したAIの歴史に触れたうえで、機械学習、ニューラルネットワーク、ディープラーニング、自然言語処理、画像認識、AIチェスやAI将棋などの関連分野を、初学者でも理解できるように丁寧に解説していきます。また、非プログラミング型AIサービスを用いて、簡単な実験を行いながらAIへの理解を深める機会も設けています。全13回の授業の最後は、AIが抱える課題と、AIの未来について考察して締めくくります。
目標を定めたら、経過はともかく、必ず目的地にたどり着く。この姿勢がAI分野の学びには重要だと考えています。この思考は、偶然にもディープラーニングの考え方と似ています。失敗しても、結果が出れば良いのです。
専門分野:人工知能、パターン認識、進化型計算、ソフトウェア開発、Webエンジニアリング、情報教育、バングラデシュ
神戸大学工学部システム工学科卒業。神戸大学大学院自然科学研究科情報知能工学専攻博士前期課程修了。神戸大学大学院自然科学研究科知能科学専攻博士後期課程修了。研究分野に関連するキーワードとして、途上国開発、国際協力、画像処理、情報教育、知識工学、AIなど。