
猫や犬に寄り添っていける商品をつくると決めています。
薬剤師として働いていたとき、飼い猫が致死率100%という病気にかかり、獣医師から命の先がないことを告げられました。医療従事者の一人として何もできないことにもどかしさを感じ、その病気や薬について調べ、ある薬にたどり着き、その薬で治療をしたら治ったのです。この経験を機に、医療の知見をもたない飼い主さんがあきらめなくてもよい環境を作ることはできないかと考え、それが起業に繋がりました。会社の業務内容は、猫と犬のケア用品の開発・販売。そのテーマは「医療の知見を用いて、猫・犬の生活が良くなるもの」をつくるです。商品を使っていただいたお客様にお褒めの言葉をいただくと、やりがいを感じて研究に力がはいります。
起業した際に昭和医科大学と提携して共同研究を始めましたが、大学院なら幅広い研究ができると考え、薬学研究科に進学しました。会社で販売しているのは肉球クリームやスキンクリーム、トイレ周りの一部の限られた商品です。今後はフードや他のカテゴリーに広げていき、猫や犬の身のまわりのものをトータルにケアできるブランドづくりを目指していきます。現在、研究室で取り組んでいるのがオーラルケアの商品開発です。猫や犬の歯周病の罹患率は8割と言われており、それを軽減できるような成分を研究しています。薬剤師の私が今、起業や商品開発に取り組んでいる。薬剤師の知見と資格の使い方一つで、人生が大きく広がることを実感しています。

商品開発は、昭和医科大学・獣医師・私の共同研究です
忘れられない授業が「PBLチュートリアル」です。他学部の学生と混合で、一つの症例について各学部の学生が知見を持ち寄って、患者さんに対してどうアプローチするかをそれぞれの立場で議論した経験は、とても貴重な時間でした。現在、商品開発をするにあたり、獣医師と私の間でそれぞれの考えを伝え、それに対して意見を出し合うというディスカッションの機会がたくさんあります。そんな時、大学で学んだスキルがとても役立っていると感じます。また、大学では医療という専門分野を学び、身体の仕組み安全性、根拠を大切にする考え方を身につけました。この学びがあったから、医療分野以外でも「安心して使えるか」を考える視点がもてました。

獣医師さんとのディスカッションに大学で学んだスキルが役立ちます

MEDI CAT株式会社 代表取締役/薬学部 薬学科/2018年卒/昭和医科大学大学院 薬学研究科 天然医薬治療学 大学院3年生。動物ケアの領域には、まだまだ研究の余地があるという田中さん。「動物病院の先生から、猫だけではなく犬用の商品も販売してほしいと言われ、MEDI CATに加え、MEDI DOGもつくりました。長く、猫や犬に寄り添っていける商品をつくると決め、効果のないものはつくりません」。
※この画面の情報は、すべて取材した時点でのものになります。



