施設保育士として、児童養護施設で働いています。児童養護施設というのは、さまざまな事情で家庭で暮らせない子どもが生活する場所です。施設により、預かる年齢層は異なりますが、私が働く施設には、3歳から中学2年までの子どもがおり、私は6名を担当しています。施設は「生活の場」ですから、保育園や幼稚園よりも長い時間を子どもたちと過ごします。だからこそ、「預かる」というよりも「共に生活する」という感覚で仕事をすることが大切です。子どもにとっては親のような存在であり、子どもの人生にも深くかかわるため、大変なことはたくさんありますが、その分、成長ぶりを実感できたときの感動は格別です。
保育士の資格があれば児童養護施設でも仕事ができます。横浜こども専門学校で学ぶうちに、保育士が働く場は保育園だけではないことを知りました。児童養護施設は、幼児から18歳までの子どもが暮らしています。横浜こども専門学校には児童養護施設にも詳しい先生がいて、現場での話を聞くうちに、児童養護施設の仕事に魅力を感じるようになりました。学生時代は実際に施設でのボランティアやアルバイトを経験しました。それにより大きなやりがいを感じ、児童養護施設で働きたいという想いがますます強くなりました。先生方には就職先を決める際にも、とてもお世話になりました。今でも先生とは連絡を取りあって、話をきいてもらっています。
「ピアノが弾けないと、保育士や幼稚園の先生にはなれないのではないか」と思っている人は、意外と多いのではないでしょうか。実は私もそのひとりで、ピアノがまったく弾けないことがとても不安でした。でも、横浜こども専門学校のオープンキャンパスに参加したとき、ピアノが初心者だった先輩が、「今ではこんなに弾けるようになった」と実演してくれました。そのインパクトはとても大きく「ここなら自分も弾けるようになれる!」と、安心したことをよく覚えています。だから皆さんも、今はできないことがたくさんあっても大丈夫です。やる気と「この仕事がしたい」という目標があれば、必ず道は開けますよ。夢を諦めずに頑張ってください!
社会福祉法人キリスト教 児童福祉会 聖母愛児園/こども総合学科 こどもおもちゃコース/2017年3月/児童養護施設に勤務して1年目の萩野さん。「身の回りの世話や、子どもたちが将来自立するための援助を行うことが、施設保育士ならではの大きな役割です」とやりがいを語ってくれた。朝昼晩の食事やお弁当づくりなど、本当の家族のように毎日を送るアットホームさも、この仕事の大きな魅力なんだそう。「この仕事は子どもたちと信頼関係を築くことが何より大切なのですが、それが一番難しい部分でもあります。日々コミュニケーションをとりながら、どんなことでも話してもらえるような職員を目指しています」。