Wリーグの「アランマーレ秋田」に所属するスポーツトレーナーとして活動しています。一人ひとり感じ方や効果の出方は異なりますが、マッサージでは動かせなかったり堅くてほぐせなかった部分も、鍼だと体の奥まで入ることができ、選手自身の治癒力を高められるため、その効果を期待して鍼を希望する選手はたくさんいます。それが鍼灸の魅力だと思います。選手の中にはマッサージが苦手な選手もいて、鍼灸の施術を希望されることもあるので、そのような時にははり師<国>・きゅう師<国>資格を持っていてよかったなと思うことも。ケガに苦しんだ選手が「また競技ができて楽しかった!」といってくれることが一番のやりがいです。
在学中の学びはすべて役立っています。授業では毎回、先生がポロっと教科書に書いていないお話をされることも。先生方が話す言葉は、スポーツの現場での活躍を目指す上では教科書以上に役立つ教材だと思っていましたので、そういったわずかなお話も聞き逃さず、しっかりメモするよう心がけていました。また在学中は海外への研修にも参加しました。プロとして活躍されているトレーナーとの出会いもあり、たくさんの貴重な経験通じて、さまざまなことを吸収できた学生生活でした。
私は、大学を卒業してから専門学校で鍼灸を学び、その後目標だったバスケットボールに関わる仕事に就き、現在は女子チームの選手に携わることができています。夢を目指す上で大切なのは必ずしも近道をすることではなく、たとえ遠回りに思えても、その時々自分にとってベストだと思える選択を積み重ねていくことなのではないかと思います。ひと口に「スポーツトレーナー」と言っても、トレーニングやリハビリなど、様々なカテゴリーのプロフェッショナルがいます。まずは「自分がどんなプロになりたいのか」をしっかり考えて、そのためにはどういう資格が必要なのかというところも考えられると、進むべき学校や学科も見えてくると思います。
Wリーグ アランマーレ秋田所属/鍼灸師科午前コース/2017年卒/体育大学を卒業後、東京メディカル・スポーツ専門学校に進学して鍼灸を学び、はり師<国>・きゅう師<国>を取得。卒業後、Bリーグ「三遠ネオフェニックス」を経て、現在はWリーグ「アランマーレ秋田」にスポーツトレーナーとして所属している。選手一人ひとりの体のケアのほか、ケガをした選手の復帰までのメニューの考案、メンタル面のケアなど、チームにとってなくてはならない存在として活躍中。