「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&みつけ方”

今、若手実力派として注目されている俳優の福山翔大さん。
 
大河ドラマ『おんな城主 直虎』や今年のヒット映画『翔んで埼玉』などにも出演していて、「彼が気になる!」と思っている高校生も多いのでは?
 
今回は、そんな福山さんが俳優を志したきっかけや、「高校時代に熱中したもの」などについて聞いてみた!
 

 
「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」注目俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&見つけ方”

【プロフィール】
福山翔大(ふくやま・しょうだい)
1994年11月17日生まれ。
福岡県出身。
2013年以降、ドラマや映画、舞台で幅広く演技を続ける。
主な出演作に、映画『青空エール』(2016年)、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(2017年)、『翔んで埼玉』(2018年)など。
2017年には『おんな城主 直虎』にて大河ドラマデビューも果たした。
4月6日公開の映画『JK☆ROCK』で、初主演を務める。

高校3年間で映画1200本を鑑賞! そのモチベーションは「不安」

高校を卒業して俳優になり、これまでさまざまな役を演じてきた福山さん。
 
もともと、小さいころから映画やドラマが好きだったの?

「そうですね。
 
ウチの父親が映画好きだったので、小学生の頃から、家では父親が好きなブルース・リーやジャッキー・チェンの映画を観たり、週末はよく映画館へ連れて行ってもらったりしていました。
 
映画館って、ポップコーンとかコーラを買ってもらえるじゃないですか。
 
そういう『映画館はちょっと幸せな空間』っていうイメージがあって、そこから映画が好きになりました(笑)」

父の影響で映画に自然と触れ合ううちに、いつしか「俳優になりたい」という夢が芽生えていったという。
 
「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」注目俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&見つけ方”

高校に入学するときには、すでに『俳優になる』っていう意志は固まっていましたね。
 
『そうなりたい』というか、『なれると信じていた』というのが強かったかもしれないです。
 
入学式の日、正門をくぐるときに『ここで3年間を過ごしたあとは東京に行って、俳優になる!』って心のなかで念じて、お辞儀をしてから学校に入ったんですよ。
 
周りは親子連れで、バーッと人が通り過ぎるなか、ひとりだけ止まって、いきなりお辞儀するみたいな(笑)。
 
そんなことをしている人は誰もいなかったので、周りからは『ヤバいやつだ』と思われていたと思います(笑)」

進みたい道は決まっていたけれど、福山さんが通っていたのは地元・福岡の高校。
 
そこで3年間、夢に向かって何ができるかを考えたとき、自分自身のなかで、とある“ノルマ”を課したのだそう。

「『高校3年間で映画を1200本観る』という目標を決めました。
 
僕の実家は、山や田んぼに囲まれた福岡のド田舎にあるので、舞台を観られる場所もあんまり多くないし、テレビでドラマを観るにしても、数が限られてしまうじゃないですか。
 
普通に生活をしていたら、作品を観る機会はかなり少なくなってしまうので、毎日のように近所のGEOに通って、ひたすら映画を観るという生活を始めました。
 
自分のなかでは、『1200本観れなかったら、俳優になる資格はない』と決めていましたね」

3年間で1200本というのは、1日1本観ても足りない本数! 
 
かなり過酷な目標だったのでは…?
 
「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」注目俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&見つけ方”

「たしかに、友達や彼女とはほとんど遊べませんでした。
 
でも、当時の自分は『3年もあるじゃん!』とか、むしろ『もっと増やしたほうがいいのかな』と思っていました。
 
それだけ、映画や俳優というのは当時の自分にとって“未知の世界”だったんです。
 
とはいえ、毎日必ず1本観られるわけではないので、観られなかったときは翌日に繰り越したり、週末にまとめて観たり…。
 
観たくもない映画を1日に何本も観なきゃいけない日もありました(笑)」

自宅でひたすら映画漬けの毎日…。
 
そんなストイックな生活を貫くモチベーションとは?

僕の原動力は、夢に対する不安や危機感だったと思います。
 
『俺が福岡のド田舎でぼんやり過ごしている間に、東京にいる同世代の俳優たちは、すでに現場で活躍している』。
 
そう思うと、不安でしかたなかったんです。
 
『何かに触れていないと、あっという間に東京にいるみんなとの溝が深まっていってしまう』という危機感を常に持ち続けていた3年間でした。
 
明日が来ることが怖かったし、『なるべく“今日”が延長してくれれば、もっと蓄えられることがあるはずだ』と思っていました。
 
自分に蓄えられるものを探し続けていた高校時代だったかもしれないですね」

「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」注目俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&見つけ方”
 
今の自分にできる最大限のことを探して、もがきながらも夢に向かって突き進んだ高校時代。
 
そんな日々のなか、不安で心が折れそうになったこともあるという。

「僕の実家では犬を飼っているんですけど、僕が全然、外に出ないから、夜の散歩の当番になったんです(笑)。
 
それで毎晩、犬と一緒に近所の公園に行っていたんですけど、山の上なので、福岡タワーやヤフオクドームの夜景がキレイに見えるんですよ。
 
そこで、ひとりぼっちでワンワン泣きながら『俺、大丈夫かな』ってよく考えていました。
 
映画を1200本観たところで『必ず俳優になれる』という保証があるわけではないし…。
 
でも、とにかく多くの作品に触れて、自分の演技の引き出しを増やすことが、不安から逃れる方法だったんだと思います。
 
映画を観ることが、自分にとってのガソリンでした」

不安や危機感を抱えてすごした3年間。
 
今になって振り返ってみると?

「『もうちょっと友達と遊んでおけばよかった』とは少し思いますけど(笑)、あの高校時代がなければ今の自分はないですし、自分の人生を振り返るなかで大切な時代だったと思いますね」

「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」注目俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&見つけ方”
 

理想は「見る人の想像力をかき立てられるお芝居」!

「3年間で1200本の映画を観る」という目標を見事達成し、高校卒業とともに上京した福山さんは、本格的に俳優としてデビュー! 
 
さまざまな作品に出演し、役者として活躍の場を広げている。
 
そして、4月6日公開の映画『JK☆ROCK』では、主人公・海江田丈として初主演を務めることに!
 
『JK☆ROCK』は、バンドの解散によって音楽への情熱を失ってしまった主人公の丈が、女子高生ガールズバンドの指導を行うことで再び情熱を取り戻していく、という青春作品。
 
「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」イケメン俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&みつけ方”

※(C)2019「JK☆ROCK」ビジネスパートナーズ

 
福山さん演じる丈は、音楽に対する情熱は持ちつつも、クールな青年。
 
セリフの言い回しや表現のしかたなど、細かい部分にもこだわったそう。

「当初、丈はセリフの最後にビックリマークが5つもついていたり、声を荒げるセリフが多かったんです。
 
でも、ぼくは丈に対して『わがままではないし、冷たいわけでもない、感情を表に出さないキャラクター』と感じて。
 
なので今回は、人間の微妙な感情表現に挑戦させていただきました。
 
『JK☆ROCK』は漫画原作じゃないオリジナル作品で、原作がある作品より自由というか。
 
『主演の演技によってどんなジャンルの作品にも変わるな』と感じたんです。だから今回は、“ぼくが作る丈”という部分にこだわりました。
 
今の若い子たちに『かっこいい』と共感してもらえるように、金髪にして韓国風のスタイルに近付けたりもしています」

「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」イケメン俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&みつけ方”

※(C)2019「JK☆ROCK」ビジネスパートナーズ

 
バンドのレッスンシーンでは声を荒げて指導するスパルタな一面も! 
 
実際の福山さんにもそういう部分が…?

「いやぁ…、人に教えるって難しいですよね。
 
ああいう指導はぼくにはできないです(笑)。
 
今回の作品は“青春っぽさ”をテーマにしたいと思っていたので、ヒューマンドラマのような重い雰囲気になりすぎないように意識しました。
 
だから、熱血指導のシーンは『こいつ、音楽にはここまでマジなのかよ』って笑いになってくれたらうれしいですね(笑)」

そんな熱のこもった撮影は、真夏の猛暑のなかで決行! 
 
クールな役柄だけに、意外なところで苦労したんだとか。

「ぼく、もともと汗っかきなんですよ。
 
まじめなシーンを撮るときも、汗がボタボタ落ちてしまって。
 
『それはダサすぎないか』ってことで何度かNGになりました(笑)。劇中では涼しい顔をしていますけど、『カット!』ってなった瞬間にふたつの扇風機の前で汗を乾かして…。
 
現場ではよく『丈らしくないな』って言われてました(笑)」

「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」イケメン俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&みつけ方”

※(C)2019「JK☆ROCK」ビジネスパートナーズ

 
そんな福山さんが思う、理想の俳優像についても聞いてみた。

「ぼくは、無表情で突っ立っているだけでも、画面越しのお客さんを笑わせられたり、泣かせられたりすることができる役者が理想だと思っています。
 
大声を出したり、涙を流したりという“視覚”で人の心を動かすお芝居ではなく、見る人の想像力をかき立てられるお芝居ができるようになりたいですね。
 
あこがれの俳優である高倉健さんのように、50歳、60歳になっても主演ができるような俳優になりたいです」

「目標がある人もない人も、やるべきことは同じ」

 
高校時代の夢をなかえて輝いている福山さんから、高校生のみんなへエールをもらった!
 

「ぼくの場合は小さいころから『俳優になりたい』という夢があって、それに向かって突き進むことができたけど、高校生の頃って、『将来、どうなりたいの?』と聞かれても答えられない人のほうが多いと思うんですよ。
 
ただ、そういう人も、複雑に悩む必要はないとぼくは思います。
 
大切なのは、今ある状況を“なあなあ”にせず、全力を尽くすこと。
 
『友達と遊ぶときに全力を尽くす』とか、『一回でいいから授業を真剣に受けてみる』とか。
 
そういう些細なことでいいと思います。
 
ぼくの場合は、接客のアルバイトをするときに『自分がハイテンションで接客してみたら、どんな反応をされるんだろう?』とか、接客のなかで人の研究をしていました(笑)。
 
そういう些細なことが、自分の目標が見つかるきっかけになるかもしれないとも思うんです。
 
結局、目標がある人も、目標がまだ見つかっていない人も、やるべきことは変わらないんですよね。
 
一つひとつのことを大切にやっていけば、きっと力になるはずです」

「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」注目俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&見つけ方”
 
最後に、高校時代にたくさんの映画を観てきた福山さんに、高校生のうちに観ておくべき作品をオススメしてもらった!

「ぼくが10代や高校生の方にオススメしたいのは『イントゥ・ザ・ワイルド』というノンフィクション作品です!
 
私生活の人間関係で悩んだことから『人間社会から離れて自然の中で生きる』と決めて、アラスカへ向かう23歳の少年の話なんですけど、主人公は、その道中でいろんな人と出会うなかで、逆に“人間の温かみ”を再認識していくんです。
 
アメリカでも、『スパイダーマン』や『ハリー・ポッター』、『アベンジャーズ』のような人気作品と並んで“ティーンが選ぶ映画”にランクインした作品です。
 
ぜひ、高校生のうちに観てみてください」

「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」注目俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&見つけ方”
 
「目の前のことに全力を尽くすことが大切」とアドバイスをくれた福山さん。
 
みんなも福山さんのように、自分が決めた目標に全力で挑んでみたら、大きな夢が見つかるかも?
 
「一つひとつのことに全力を尽くせば、きっと力になります!」イケメン俳優・福山翔大が語る“夢の目指し方&みつけ方”

 
【作品情報】
『JK☆ROCK』
2019年4月6日(土)公開/監督・六車俊治
 
音楽に熱い気持ちをぶつける青年と女子高生たちの姿を描いた青春作品。
人気絶頂の中、突然解散したロックバンド「JoKers」のギターボーカル・海江田丈(福山翔大)は、音楽界から身を引き、退屈な大学生活を送っていた。
ある日、丈はとあるきっかけから初心者女子高生バンド「DROP DOLL」の指導を任されることに。
彼女たちと触れ合うことで、丈は次第に音楽への情熱を取り戻していく。

【クレジット】
撮影/武田敏将
スタイリング/JOE(JOE TOKYO)
シャツ/¥23,000、タンクトップ/¥6,900、パンツ/¥23,000(すべてIroquis/Iroquois Headshop 03-3791-5033)
シューズ/¥22,000(REGAL STANDARDS 047-304-7261)
 
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