カリスマ書店員に聞いた! 今話題の絶対ハマる“ラノベ”
室内で過ごす時間が増える梅雨の時期は、読書をするには良い機会。
そこでオススメしたいのが“ライトノベル”。ライトノベルとは、軽快な語り口で描かれた小説で、表紙や挿絵にアニメ調のイラストが使われることが多いのが特徴だ。
最近は『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』などアニメ化作品も急増。リクナビ進学が高校生400人にとったアンケートを見ても、ライトノベルを読んだことがある人は全体の47.6%で、そのうちの77.8%が「普通の小説よりも読みやすい」と回答している(2013年4月調べ)。
そこで、ラノベを多く扱っている書店「まんが王」八王子店の書店員であり、「このライトノベルがすごい!」大賞の選考委員でもある工藤淳さんに高校生におすすめのラノベ作品を聞いた。
(1)『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』(大森藤ノ)
地下迷宮“ダンジョン”を舞台にした落ちこぼれ少年の成長劇!
「冒険中の危機をある美女に救われ、『彼女に見合う男になりたい!』と必死に強くなろうとする主人公・ベル。頼りない彼と、彼をやきもきしながら守る女性キャラクターたちとの関係性は、同い年でも男子より女子のほうが大人びている高校生とリンクするところがあるかも。また、キャラの成長が“レベル1”“力:E403”と数値化されたRPGゲーム的な世界観もラノベっぽくておもしろいです」
(2)『とある飛行士への追憶』(犬村小六)
弾丸飛び交う戦場で芽生えた飛行機乗りと王女の身分違いの恋…
「国のお姫様を皇太子の元へ送り届けるため、飛行機乗り・シャルルが1機の飛行機で敵だらけの空を突破するという状況がドラマチック! 危険な空の旅の中で芽生えた恋がどんどん進展して行く、ラノベならではのスピーディーな展開に引き込まれます。ピュアで切ない恋にあこがれる高校生にぜひオススメしたい一冊です」
(3)『まおゆう魔王勇者』(橙乃ままれ)
魔王と勇者がタッグを組んだ前代未聞の世界改革!
「普通の小説と比べてセリフが多いラノベの中でも突き抜けているのがこの作品。なんと全文が会話のみで綴られているんです。テレビゲームでお馴染みの“魔王”と“勇者”が『世界の経済や思想を改革して、戦争のその先にある新しい世界を見よう!』とタッグを組むという設定もおもしろい。また、二人が世界を変えようと模索する中で『鉄砲の開発は戦争をどう変えたか?』といった実際の歴史の話も出てきます。複雑な近代の歴史の流れを楽しく学べる、ためになる作品です」
さて、あなたはどの作品を読んでみる?