地域の中核病院であり救急医療も担う当院では、年齢や性別を問わず多くの患者様と接します。就職2年目の私は、一般X線撮影をはじめ、CT検査やMRI検査を担当し、また、マンモグラフィ(乳房X線検査)やアンギオグラフィ(血管造影検査)を研修中です。職場の雰囲気は明るく、先輩にも後輩にも本学の卒業生がいるので安心感があります。今は少しでも早く先輩方に負けない技術と読影力を身に付けて、患者様からもドクターからも信頼されるスペシャリストになりたいと頑張っています。
もともと医療の分野に興味を持っており、放射線技術の進歩やその重要性を知り、この職を目指すようになりました。病気の早期発見や放射線治療を支える専門家として活躍したいと思ったのです。また、放射線技師は、医療チームの一員として患者様の診断や治療に貢献できることが魅力的でした。患者様を中心に医師などと直接関わりながら、高度な技術や知識を駆使して診断の精度向上や治療の効果を高めることができる診療放射線技師は、とてもカッコ良いと思ったのです。実際に診療放射線技師と働いている今もその思いは変わらず、モダリティ(装置)を扱い、人とも関わりあう診療放射線技師として働けている今が、とても充実しています。
単科大学の本学ならではの実践的な学びにより、医療現場で求められる力が身についたと思います。実際、学校では医療経験豊富な教員による指導が主で、先生方の臨床での症例などを元に、具体的に指導を受けたことはとても貴重だと思っています。また画像を扱う診療放射線技師にとって解剖学はとても大切な学問なのですが、在学中に学んだ人体の構造、骨や臓器、血管の配置・名称など、解剖に関する知識は今でも役立っています。
一般的に放射線技術は科学的な原理や技術を応用して放射線を扱うことから理系分野と言われますが、専門分野の知識は大学に入ってから一から学びますので、理系が苦手だから…という理由だけで諦めないでください。多くの画像データを扱う診療放射線技師は、データ活用に関する知識も必要ですが、情報技術の知識を基盤としながらも、情報を活用する問題解決能力も求められます。そのため、「理系」・「文系」という単純な分類ではなく、幅広い視点を持っている人が活躍できる分野です。また、患者様や医師等と関わるため、医療人としてのコミュニケーション能力が必要となります。人と接するのが好きな人には向いていると思います。
近江八幡市立医療センター 放射線技術科勤務/医療科学部 放射線技術学科/2022年卒/滋賀県立草津東高校卒表後、京都医療科学大学を卒業し、自宅に近い近江八幡市立医療センターで『診療放射線技師として働く』夢を叶えた中川さん。現在もそこに止まらず、マンモグラフィ(乳房X線検査)やアンギオグラフィ(血管造影検査)の研修を受けているとのことで、精力的に活躍中だ。