専門学校を卒業後、入社して7年目になり、現在はCAD部門でクラウンやブリッジの設計を担当しています。設計のためのデータは、ラボに送られてきた印象(歯型)に石膏を流して歯型の石膏模型を作り、模型をスキャナーで読み込み、歯型のデジタルデータを元にCADソフトウェアを使って設計をしていきます。CADは操作に慣れれば自分のイメージするものを画面上で再現できるので、面白いです。周りがどういう形をしているのかなどを想像することが大事で、自分の設計したものが形となり「無調整でセットできました」「センスがいい」とお褒めの言葉をいただけるとうれしくてやりがいを感じますし、モチベーションも上がります。
子どもの頃から細かい作業が好きでした。小学生の頃はビーズでアクセサリーを作ったり、裁縫が得意だったり。出来上がった作品を褒められることが多くて、うれしかったです。この手先の器用さを活かせる仕事って何があるかなと考えた時に、歯科技工士という職業に出会いました。自分が作った技工物でしっかり食べられるようになるという、裏方で支える縁の下の力持ち的存在で、人の役に立てるという点に魅力を感じて、歯科技工士になるための学校へ進学をしました。東海歯科医療専門学校は駅から近くて通いやすいと思いました。オープンキャンパスは5回ほど参加してみて、先生と学生の仲が良さそうな雰囲気を感じて入学を決めました。
歯の特徴などを彫刻やデッサンの授業を通して、とことん頭に叩き込んだことが今でも役に立っています。噛み合わせが難解な歯の設計では特に、対合歯や周りの歯の形状がどのようになっているのか、元々どういう歯だったのかを想像することが重要となってきます。基本を理解できないと良いものは作れないと思っているので、迷った時には必ずデッサンをして形や特徴をしっかりと捉えることをするようにしています。そして、歯科技工士は、精密さを求められる仕事です。授業で先生が細かく確認してアドバイスしてくださり、何回も繰り返し練習したことにより、精度の高い技工物を提供できるまでに成長することができたのだと感じています。
和田精密技研株式会社 名古屋ラボ勤務/歯科技工士科 卒/2016年卒/手先の器用さを存分に活かして活躍している無田上さん。今後の目標をお伺いすると、「練習してもっとレベルアップしていきたいです。そして、歯科医院へ足を運び、先生と相談したり立ち合う機会を増やしていきたいですね」と話してくれました。「職場に目標とする女性の先輩がいて、ライフステージが変わっても活躍されているんです。私も、そんなふうに思う存分仕事をしていけたらと思います。歯科技工士は、ライフステージが変わっても働き続けたい方におすすめの職業だと思います」と語ってくれました。