私はホテルやパティスリー、教員として、30年以上にわたり製菓に携わり続けています。一度もパティシエを辞めたいと思ったことがないのは、製菓の小麦、砂糖、卵といったシンプルな材料から無限の作品を生み出せる奥深さに魅了されているから。そんな奥深くもシンプルな製菓の知識・技術をしっかり学んでもらえるよう、授業では常に「なぜ?」を考えさせます。作り方だけではなく「このお菓子のルーツは?」「同じ材料だが、どの工程で変化する?」といった疑問を持たせます。でも知るだけでは不十分。DAICHOの授業は、実際すぐに体感させ紐解いていくスタイル。学生が主体的に学べる環境があります。さらに、ショップなどお客様を相手にした実践授業も豊富なので、お菓子を通して人の喜びに携われるパティシエのやりがいも学んで欲しいですね。
おいしいものをわかりやすく伝えたいと話す先生の授業は、「一緒にやる」がテーマ。手本となる技術を見せる際にも、学生一人ひとりと会話をしながら作業を進め、一方通行にならない授業に展開しています。お菓子づくりの原点を大切にしており、基礎技術を徹底的に指導することはもちろん、お菓子が生まれた歴史やその国の社会的背景までを丁寧に解説。お菓子への理解を深めることで、パティシエとしての創造力を育みます。また、建築やデザインなど、お菓子以外のものから感性を磨き、表現力の幅を広げる取り組みも行っています。
現代は若い年代にターゲットを絞った商品が増えていますが、本来、お菓子はすべての人に喜びを与えるもの。一生、学び続ける姿勢を大切にして、幅広い年代の人たちに「おいしい」と言われる創り手になってください。
専門:洋菓子
小学校の卒業文集に料理人の夢をつづるほど、早くから食のプロへの憧れを抱いていた西口先生。『プリンスホテル』でパティシエのキャリアをスタートさせ、品川や新高輪など全国の系列ホテルで技術を磨いた。その後も大阪、京都の有名ホテルで活躍を続けたが、街のパティスリーを経験しておきたいと奈良や箕面の路面店で人材育成や店長などを歴任。あらゆる現場で培われた経験を、学生の指導に活かしている。