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アニメーターになるために今から役立つ経験

アニメーターになるために今から役立つ経験

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多彩なジャンルのアニメ作品に携わるアニメーターは、学校の勉強をおろそかにしている人にはつとまりませんし、約束事を守らない人は、アニメーターになったときに締め切りを守れない可能性が高くなります。では、アニメーターをめざす人は高校時代にどんなことに気をつけ、どんなスキルを身につけておけばよいのでしょうか。

基礎的な学習、デッサン力、クロッキーの練習

どんな仕事にも共通しますが、数学や国語は必要最低限の基礎スキルですし、社会、理科などの一般的教養もアニメを制作するうえで大切な要素です。
では、アニメーターをめざす人は、高校時代にどんなスキルを養っておけばよいかを具体的に考えていきましょう。まず、アニメ業界を志望する人が認識しておくべき以下の矛盾する条件を、高校時代の早い段階で認識しておきましょう。
・アニメ好き → 必ずしも、アニメ制作の仕事に向いているとはいえない
・アニメの仕事に携わる人 →必要最低限の条件は、アニメ好き
今後、アニメ制作の現場ではコンピューター化やAI化が着実に進んでいくと予想されますが、そうした技術変化に対応できるようパソコンの基本ソフトや、アニメ制作関連のソフトをサクサク操作できるスキルは必要不可欠になりますので、パソコン操作がスムーズにできると優位に立てるでしょう。
さらに、デッサンを描くことが得意で、美術の成績がよいことに越したことはありません。動画マンには、作品のテイストを逸脱せず、常に同じディテールでカットを描いていくスキルが求められますが、例えばあるシーンでは主人公の前髪が額の半分ほどだったのに、違うシーンでは前髪が眉毛まであれば、作品の一貫性が損なわれてしまいます。こうした点から上手に真似(模倣)できない人はアニメーターとしてやっていけないことになりますので、基礎的な模倣力を養うために動物、人、食べ物、街並み、風景、あるいは古い時代のアニメキャラクター、最新アニメキャラクターなどを描き写す時間を積み重ねながら、デッサン力やスケッチ力を高めておきましょう。
次に、描くことが習慣化したら、そこにスピードをつけていきましょう。スピードを養う方法は簡単です。街に出て動いている人のさまざまな姿を短時間でパパッと描いてみる。これがクロッキーの練習になり、スピードを養う最善の訓練になります。

たくさんの映像を観て、アニメならではの演出方法が蓄積しよう

感性豊かで吸収力が高い学生時代にこそ、たくさんの映画やテレビドラマを見ておきましょう。映画、テレビドラマ、アニメはすべて完成するまでに多くの人が携わり、多くの費用がかかっています。そういった観点で世界的な賞を受賞した映画や、流行りのアニメ、テレビドラマや大河ドラマなどの動画や映像作品に触れる時間をたくさん作るべきです。次第に世界的な賞を受賞した映画のどんな点が優れているのか、流行りのアニメのどんな点が特長的なのか、テレビドラマのセリフやストーリー展開を客観的に分析できる力が養われていくことでしょう。
ストーリー展開、人の動きへの演出、舞台設定、セリフまわしなどを比較できるようになると、例えば「敵にとどめを刺す鬼気迫るシーン」に遭遇したとき、メインキャラクターがどのように相手を倒すのか、どんな武器をどのように使うのか、決めセリフや効果音がどのように使われているのか、という演出を自然と分析できるようになります。
このように映像鑑賞体験が豊富なほど、アニメでも重要な役割を果たす演出法を考案する力がつくようになります。そして、そうした積み重ねは意外なところにも発揮されます。例えば、教科書の端っこにキャラクターを描いて、ページをめくるとそのキャラがいろいろな動きをするパラパラマンガがありますが、パラパラマンガを描き始めた当初は単純な動きしか描けなかった人でも、映像体験を積み重ねることによって、一コマ一コマに独自の動きやストーリーを演出できるようになるはずです。

取材協力

ふくだのりゆき/アニメーター、アニメ演出(スタジオあなろぐ所属)

1987年4月本橋秀之氏に師事してアニメーターになる。1999年8月マッドハウスに活動の拠点置き「はじめの一歩」等の作品に携わる。2008年頃からアニメーター新人支援にシフトする活動開始、現在に至る。2020年に向けて新作準備中。

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