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SDG’sをめざして!バイオ燃料のディーゼルエンジンへの応用

理工学部 機械工学科 教授 吉田幸司
地球温暖化をもたらす二酸化炭素は,地下から掘り出した燃料(石炭、石油、天然ガス)を燃焼するために発生します。地上で育つ植物の植物油から造られるバイオ燃料を燃焼して発生した二酸化炭素は、太陽エネルギーによる光合成で再び植物に吸収され、循環するため大気中の二酸化炭素を増加することはありません。
吉田研究室では、フィリピン共和国で多く産出されるココナッツオイルをメチルエステル交換して生成されたココナッツオイル・メチルエステル(CME)のディーゼルエンジンへの応用に関する研究を行っています。CMEを燃料としてディーゼルエンジンを運転すると、軽油と比較して熱効率は若干低下しますが、排気ガス中の有害排気ガス成分が減少することが確認されています。また、ココナッツオイルがエンジンの燃料として利用されれば、東南アジアの貧困地域に新しい産業を生み出すことができ、環境問題と経済問題を同時に解決することが期待されます。
電気エネルギーは非常に便利なエネルギーですが、貯蔵することが困難なエネルギーです。また、太陽光発電、風力発電等は、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換するものですが、気象状況で変動し、不安定なことが欠点として挙げられます。そこで、CMEなどのバイオ燃料によって太陽エネルギーを燃料として蓄え、バイオ燃料とディーゼルエンジンによって発電をすることで安定した電気エネルギーを供給するSDG’sをめざして研究を進めています。

機械工学は、製品を製造する全ての産業の基盤となる学問です。広い応用範囲をもつ機械工学を学びませんか。
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