精神科病院のケースワーカーとして、入院・通院したりする精神疾患のある患者様が社会資源を利用しながら、その人らしく地域社会で生活できるように支援しています。全てのケースに関連していますが、「チーム医療」で患者様に向き合い、支援することにやりがいを感じています。ある時、様々な課題があり、退院が困難な患者様がいました。担当として院内の多職種医師、看護師、薬剤師、作業療法士、ケースワーカーといった地域の相談支援事業所、行政機関、施設等の地域の関係機関、そして本人・家族と何度も話し合いを重ね、意見のすり合わせを行いました。話し合うことでひとつずつ課題を解決していくプロセスに、とてもやりがいを感じました。
精神科病院で実習を行い、長期入院の方の生活を目の当たりにし「なぜ病院が生活の場になっているのだろう」「この方達の人生を病院生活で終わらせたくない」と思いました。実習を通して自分に何かできないかと考えるようになり、最終的に精神保健福祉士として、精神疾患の方に携わりたいという目標になりました。さらに、精神科病院での実習を終えた後、ふと住んでいる地域の路上生活をしている人たちが気になりました。その人たちの中には精神疾患により、やむを得ず路上生活を送っている方がいます。この現状をどうにかしたい、しっかり医療につなげたい、その人らしい生活を送って欲しいと思ったことが今の仕事への第一歩になったと思います。
学校では専門的な科目を現場経験のある先生が担当してくださっていました。そのため授業中では現場の生の声を聞くことができました。先生方の現場体験と試験内容を照らし合わせることでより深い理解に繋がり、問題を解く力に繋がったのではないかと思います。そのため私の中では講師の先生方が参考書や教科書でもありました。試験勉強はとてもつらく、何度も挫け、諦めかけました。しかし先生方からの沢山のサポートに結果で応えたく、最後まで努力することができたと思います。先生方や共に試験合格を目指した仲間のおかげで「継続して勉強すること」ができ、試験合格に繋がったと思います。
精神保健福祉士/社会福祉学科 社会福祉コース 卒/2018年卒/「高ストレス社会の今、社会全体がメンタルヘルスへの認知・理解につながってきていると思います。この中で精神保健福祉士は病院、役所、更生施設、障害者施設など多岐にわたってます。このようなメンタルヘルスをサポートする精神保健福祉士の需要は高まると考えます」と、精神保健福祉士という職業の将来性について話す山里さん。仕事を通して「チーム医療」の重要さを痛感。「各職種の意見をすり合わせ同じ目標に向かっていくことは難しいことですが、これからも頑張っていきたいと思います」と語ってくれた。