共通テスト休み時間の過ごし方!OK・NGなこと、万全の準備で試験に臨める秘訣を解説!
共通テストの休み時間には、最後の復習をしたり、軽くストレッチや深呼吸をしたり、心身ともに次の試験への準備を整えておくのがおすすめだ。休み時間をどう過ごすかは、パフォーマンスにも大いに影響するもの。
今回は、スタサプ講師の神﨑先生に、万全な状態で試験に臨むための休み時間の過ごし方を聞いた。
SNSは見てもいい?仮眠をとってもいい?など、みんなが迷いがちなことについても教えてもらったので、ぜひ参考にしよう。
目次
神﨑史彦先生
株式会社カンザキメソッド代表取締役。スタディサプリ講師。私立学校研究家。
高大接続・教育コンサルタント。21世紀型教育機構リサーチ・フェロー。
大学卒業後、大学受験予備校において小論文講師として活動する一方、通信教育会社や教科書会社にて小論文・志望理由書・自己アピール文の模擬試験作成および評価基準策定を担当。
延べ6万人以上の受験生と向き合うなかで得た経験や知見をもとに、小論文・志望理由・自己アピール・面接の指導法「カンザキメソッド」を開発する。
現在までに刊行した参考書は26冊(改訂版含む)、販売部数は延べ25万冊、指導した学生は10万人以上にのぼる。
2025年共通テストの時間割をチェック!
まずは、2025年1月18日(土)・19日(日)に行われる共通テスト(本試験)の時間割をチェックしておこう。
共通テストの休み時間は何分?
共通テストの休み時間は、50~80分間(2科目受験の場合の科目間は10分間)。1日目の「地理歴史公民」と「国語」の間、2日目の「理科」と「数学Ⅰ」の間は80分間休憩と長めで、ここで昼食をとることが想定されている。
いずれも模擬試験と比べるとかなり長く、休み時間の過ごし方がその後のパフォーマンスに大きく影響する。
あらかじめ「いつ・何をするのか」についてイメージを膨らませ、戦略的に時間を使おう。
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共通テストの休み時間の有効な過ごし方は?
共通テストの休み時間の有効な過ごし方は…と、神崎先生に尋ねると、返ってきたのは「復習!」という即答。
なにはともあれ、ギリギリまであきらめず、復習をするのが鉄則だ。
これまでに使ったテキストやまとめノートのうち「これは」と思うものを数冊持ち込み、休み時間に復習しましょう。
自分が苦手な部分や間違った問題などを中心に、抜け漏れがないかの最終チェックのつもりで。
試験本番は不安になりがちですが、使い込んだ教材は、「ここまで頑張ってきたんだから大丈夫!」という精神安定剤にもなるはずです。
共通テストの休み時間にやっておきたいことは?
共通テストの休み時間にやっておきたいのは、最後の復習、軽い運動や深呼吸、お手洗いなど。また、休み時間には飲食をしてもOKだ。
次の時間の教科・科目の復習
やっぱり一番は、次の時間に受ける教科・科目の復習。「苦手な部分や覚えきれていない事項を1冊のノートにまとめておくと、試験会場での最終チェックの際に便利」と神崎先生。
「この1冊を見直せば大丈夫」というお守り的な1冊があると、心強いだろう。
その場で軽くストレッチ&深呼吸
席に座ったままできる背伸びや肩回しなどのストレッチ、深呼吸は、思いのほかリフレッシュになる。
「気持ちが落ち着かないときは、廊下などを少し歩くのもおすすめ」と神崎先生。
体を動かすことで心(メンタル)も動くと言われており、気持ちが整うはずだ。
トイレに行っておく
言うまでもないが、トイレには休み時間のうちに必ず行っておくこと。試験中の急な腹痛などを想定し、少なくともトイレの場所は確認しておこう。
試験の行われる部屋から出てトイレまで歩くだけでも、リフレッシュ効果がある。
間食するなら低糖質のものを
共通テストの休み時間には、飲食もOK。昼食に加え、小腹が減ったとき用に、簡単に食べられるものを持参しよう。
注意が必要なのが、「何を食べるか」。
小さなパンやおにぎり、お菓子などを食べがちだが、「炭水化物(糖質)はおすすめしない」と神崎先生。
炭水化物は脳のエネルギー源にはなるが、血糖値が急に上がる&その後、急に下がるために、食べた後に眠くなりやすいのだ。
試験中に眠気で頭がぼんやりしてしまっては、実力を発揮できない。
最近は、低糖質・高タンパクのプロテインバーなども手軽に手に入るので、間食ではそういったものを食べるのがおすすめだ。
共通テストの休み時間にやってはいけないことは?
共通テストの休み時間にやってはいけないのは、終わったテストについて振り返ること。休み時間はスマホの使用はOKだが、むやみに触ると、心乱されてしまうかも…!?
終わった教科の答え合わせをする
一番やってはいけないのが、終わった教科の答え合わせをすること。手元のテキストを確認したり、周囲の友だちに聞いたり…は「絶対にしないほうがいい」と神崎先生。
「間違った箇所ばかりが印象に残り、精神的なダメージになりかねない。終わったことは振り返らず、次の教科に意識を向けることが大事」とのこと。
つい正誤が気になるが、答え合わせは2日間の試験がすべて終わってからにしよう。
SNSをチェックする
休み時間にはネットやSNSを見たくなるかもしれないが、これも我慢しよう。
「X(旧Twitter)などに共通テストの感想を投稿する受験生もいるはずで、それに心乱されてしまう可能性がある」と神崎先生。
また、各予備校などが出す共通テストの解答速報が目に入る可能性もあり、「スマホ自体、できれば電源はオフのままがおすすめ」とのこと。
たとえ「できた」という手応えがあったとしても、試験が完全に終わるまでは、外部からの情報には触れないのが吉だ。
周囲に迷惑な音を出す
意外と忘れがちな視点が、周囲への配慮。友だちとのおしゃべりについテンションが上がって大きな声を出してしまったり、イヤホンで音楽を聴いていたら音漏れしてしまったり…。
休み時間であっても試験会場だということを忘れず、適度な緊張感と周囲への配慮をもって過ごすようにしよう。
なお、周囲が過度にうるさいとき、騒音・雑音がひどいときなどは、試験管に相談してOKだ。
共通テストの休み時間の過ごし方 Q&A
共通テストの休み時間をどう過ごせばいいか、受験生からのよくある質問に、神崎先生に答えてもらった。Q.スマホを触ったり、SNSを見るのはどこまでOK?
スマホの使用は、試験中はもちろんNG(電源はオフにしよう!)。休み時間はOKだが、どうしても必要な連絡があるような場合を除き、使用はおすすめしない。
先述のように、ネットやSNSで共通テストに関する情報を検索したりすると、その結果に一喜一憂してしまう可能性がある。
他の受験生とSNSで連絡を取り合うのも、同じ理由から控えた方が無難だ。
Q.眠い場合は寝てもいい?仮眠するなら何分がいい?
眠いときは寝てもOK。
目を閉じて静かにしているだけでも、脳の疲労をとる効果がある。
寝るときは、「カフェインをとってから15分間」がおすすめ。
約15分後にカフェインによる覚醒効果が表れ、すっきりと目覚められる。
なお、エナジードリンクにはカフェインが含まれるが、飲み過ぎには注意しよう。
Q.耳栓をしてもいい?
休み時間に耳栓やイアホンをするのはOK。周囲の音が気になって集中できない人は、会場に持参しよう。
ただし、案内の放送などを聞き逃さないよう、注意が必要だ。
休み時間を有効活用し、実力を100%発揮しよう!
そこで見直したことが試験に出るかもしれないわけですから、貴重な時間をムダにせず、最後まで粘ってください。
そして、気持ちを落ち着け、心身のコンディションを整えるつもりで過ごしてください。
最後は「これで大丈夫!」と自信をもって、試験に臨んでくださいね。
応援しています!
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取材・文/笹原 風花 取材協力・監修/神﨑 史彦 構成/寺崎 彩乃(本誌)
※記事の内容は2024年11月の取材に基づいています