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読んでいない本について堂々と語る方法
ピエール・バイヤール/著 大浦康介/訳

読まなくていい、むしろ読んじゃだめ

ベストセラーや古典や名著を読まなきゃという強迫観念が、読書を遠ざける。本をたくさん読めば読む程、自分の考えが見えなくなってくる。こんな風に、著者は読書の常識を覆す。読むことが大事なのではなく、ざっくりつかんで自分の意見を持つことが大事。それにはコツがある。気後れしないこと、本をでっち上げること、そして、自分自身について語ることだ。

「読んでなくても大丈夫」の他の本

美術界の巨匠は読書嫌い!?
本を読むのが苦手な僕はこんなふうに本を読んできた
名作にはもっとツッコミを入れていい
名作をいじる 「らくがき式」で読む最初の1ページ

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145こんな読み方だってある

ぐずぐず読めば見えてくる

短編小説を11年かけて読む。著者が決めたことは「なかなか読み出さないこと」と「できるだけ長い間読み続けること」。本書では、最初に横光利一の『機械』を読み始めるのだが、タイトルだけを見て、あれこれと考える。機械について、人間について、読んでいないのに思索する。だから先に進まない。でも、この脱線や妄想や飛躍や誤読こそ、大事なのだ。読むことではなく、考えることを問い直す。ゆっくりぐずぐず読んでほしい。

146いまのうちに読書術

文豪の書斎へようこそ

優れた読書家でもあったドイツの作家ヘッセが読書の方法を公開した。ヘッセは静かに語り始める。どのように本と付き合うか、何を読めばいいのか、本が持つ魔力とは何か。友達の話を注意深く聞くように本を読めば、本はその人のものとなり、喜びにも慰めにもなる。ちょっと背伸びをして、ヘッセの語りに耳を傾けてほしい。

147本のまわりの仕事

編集者は本をつくるだけじゃない

本の編集、雑誌の編集、マンガの編集・・・編集者は地味で本をつくることばかり考えている? そうではないと、著者は言う。編集とは「メディアを活用して状況を変化させるチカラ」だと定義する。本だけではなく、お店や人やアートも使って、人や街を変化させる。だから、編集者の仕事は「魔法」のようなものだ。新しい仕事を生み出す著者の仕事術も要注目。

148やっぱり、本が好き

読んでいる人を見るのは心地いい

モノクロームの写真は、本の世界に身を投じている人々の時間を切り取る。庭先で、街角で、木陰で、教室で。ひなたぼっこしながら、友達と並んで、時にかたくるしく、時にリラックスして・・・。見えないはずの読み手の頭の中まで写す写真集。読む時間を体験してほしい。

149本屋さんの物語

本屋は文化と芸術の始まりの場所

本屋さんは、本を売るだけの場所じゃない。ニューヨークの「スクリブナーズ書店」にはフィッツジェラルドのようなアメリカの作家が立ち寄り、パリの「シェイクスピア・アンド・カンパニー書店」にはヨーロッパの文豪たちが集まった。本屋は文化や芸術の始まりの場所だ。個性豊かな75の書店が「ニューヨーカー誌」のイラストレーターによって鮮やかに蘇る。こんな本屋が近所に欲しい!