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144読んでなくても大丈夫
美術界の巨匠は読書嫌い!?
日本美術界の巨匠・横尾忠則は本嫌いだ。そんな横尾に、物好きな編集者が書評を依頼した。横尾は重い腰を上げ、そこから8年、朝日新聞に書評を書き続けた。あいかわらず読書は好きじゃないけれど、読んだ本の何かが作品や人生につながっていると言う。133冊の書評から、横尾忠則の頭の中を覗いてほしい。
145こんな読み方だってある
ぐずぐず読めば見えてくる
短編小説を11年かけて読む。著者が決めたことは「なかなか読み出さないこと」と「できるだけ長い間読み続けること」。本書では、最初に横光利一の『機械』を読み始めるのだが、タイトルだけを見て、あれこれと考える。機械について、人間について、読んでいないのに思索する。だから先に進まない。でも、この脱線や妄想や飛躍や誤読こそ、大事なのだ。読むことではなく、考えることを問い直す。ゆっくりぐずぐず読んでほしい。
147本のまわりの仕事
編集者は本をつくるだけじゃない
本の編集、雑誌の編集、マンガの編集・・・編集者は地味で本をつくることばかり考えている? そうではないと、著者は言う。編集とは「メディアを活用して状況を変化させるチカラ」だと定義する。本だけではなく、お店や人やアートも使って、人や街を変化させる。だから、編集者の仕事は「魔法」のようなものだ。新しい仕事を生み出す著者の仕事術も要注目。
148やっぱり、本が好き
読んでいる人を見るのは心地いい
モノクロームの写真は、本の世界に身を投じている人々の時間を切り取る。庭先で、街角で、木陰で、教室で。ひなたぼっこしながら、友達と並んで、時にかたくるしく、時にリラックスして・・・。見えないはずの読み手の頭の中まで写す写真集。読む時間を体験してほしい。