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情報学とはどんな学問?研究内容や学び方などを解説

情報学

情報化が社会に与える影響などを科学的手法で分析する

社会における情報の仕組みや流れ、ありようなどを、実習、演習、フィールドワークを駆使して明らかにし、人間や社会を探究する学問。情報の作られ方、収穫、伝達、利用法、システム構築など情報に関するすべてを対象に学ぶのが情報学です。「コンピュータやプログラミングについて学ぶ、理系の学問」というイメージを抱く人は少なくないかもしれませんが、情報技術の社会への浸透に伴い情報学の扱う領域も広がっており、今や理系だけに限られる学問ではなくなっています。情報学の知識や技術をもった人材へのニーズはさらに高まっていくに違いありません。就職などの将来性は、安定しているといえます。

情報学の学び方

現代社会でニーズが高まっている情報学

「情報」という言葉が世の中に氾濫していますから、「情報学」といわれてもピンとこない人が多いかもしれません。実際、情報学と一口に言っても領域は広く、情報伝達のしくみみから、情報の獲得・蓄積、さらに情報を処理し、活用されるまでを扱います。とりわけ、多くの人が大量の情報を共有できるインターネットの登場以来、情報技術が社会に与える影響は大きく、人の意識や行動、生命や身体、社会・文化、技術や産業、法や政策、環境や国際関係など、人間の社会活動すべてに影響を与え、その重要性はますます高まっています。「情報学って、コンピュータやプログラミングについて学ぶ、理系の学問」というイメージを持っている人は少なくないかもしれませんが、情報学はいまや理系だけに限られる学問ではなくなっています。それだけに、現代社会においてなくてはならない学問の1つに数えられ、「情報」と名のつく学部・学科は次々に誕生しています。

「文系」の情報学と「理系」の情報学

文系の情報学では、主に現代社会の中での情報技術の役割や、マスコミュニケーションにおける情報メディアの役割、国境を越えての情報コミュニケーションの進化などを研究テーマに掲げています。情報学の言葉の1つにメディアリテラシーというのがありますが、これは世の中にあふれている情報から必要な情報を引き出し、その真偽を見抜いて活用する能力のことです。高度な情報化社会で必要な能力とされており、こうした研究は文系の学部で行われています。学科名で例を挙げると、経営情報学科、社会情報学科、国際情報学科などは、文系に属する情報系の学科です。一方、理系に属する情報学は、主に工学部や理学部に設けられています。ここでは、コンピュータ、通信、ネットワーク、情報処理の基本をはじめ、人工知能といった最先端技術などを数学的な手法で研究します。文系の情報学は、教養として情報について学ぶ側面が色濃く、理系の情報学は、高度なコンピュータ技術を身につけるところにウエイトがあるといえます。

「理系」の情報学では、数学的な科目を多く学ぶ

情報学の具体的な学び方は、1年次には、基礎理論や教養科目などを幅広く学び、2年次以降、興味をもった分野を深く学んでいくのが一般的です。例えば、「コミュニケーション」や「メディア」、「経営情報」、「社会情報」などをテーマに学ぶ文系の学科では、それぞれ「コミュニケーション論」や「メディア論」、「経営学」、「社会情報論」といった基礎科目を学びながら、「メディアリテラシー」、「データの収集方法」や「データの解析方法」といった情報分野の科目を合わせて学んでいきます。理系の場合は、まずは「微分・積分」「線形代数」「解析学」「データ構造とアルゴリズム」など数学的な基礎科目を多く学んでいくことになります。プログラミングやデータ解析などの実習も多く設けられています。さらに年次が上がると、各分野を専門的に研究する研究室に所属することになります。情報学の最先端は進化が著しく、ハードウエア・ソフトウエアを含むコンピュータサイエンス、半導体・電子回路、マルチメディア、遺伝子科学、ロボット工学など、異分野の連携・融合がさかんに行われ、研究が進められています。1・2年次で幅広い分野を学びながら、自分の興味・関心や将来性などを考えながら、専攻する分野を絞っていくことになります。

しっかり学べる内容をチェックしよう

多様性をもつ情報学ですから、自分が何を学びたいのか、しっかり見極める必要があります。「情報デザイン学科」「情報メディア学科」「知能情報学科」「情報システム学科」など、同じく「情報」と名のつく学科でも、学ぶ内容は大きく異なります。なかには、同じ学科名であっても、ある大学では文系学部に属し、ある大学では理系学部に属するということもあります。最近では入学してから「イメージしていた勉強内容と違う!」というケースが増えていそうです。大学選び、学部学科選びの際は、名称だけに惑わされずに、学ぶ内容が自分の希望する分野かどうか、しっかり調べるようにしてください。

数学は得意科目にしておこう

これから進学を考えるみなさんは、子どものころからパソコンやインターネットなどが身近にあったでしょう。現在、情報学を学んでいるという人も、そうした身近な環境から自然発生的に情報技術に興味もったというケースが多いようです。最先端の技術に興味があり、ニュースや流行など社会の動きに敏感である一方、一人でコツコツと作業するのが好きという傾向もあるようです。当然ながら、ほかの学部に比べて、コンピュータに触れる時間は圧倒的に多くなります。男女比で見れば、情報学は圧倒的に男性が占めていますが、リケジョが増えている社会状況や、文系にも情報系の学科が増えていることからも情報学を学ぶ女性の割合は年々、高まりを見せています。「情報」と名前がついても、学部学科によって学ぶ内容は大きく異なります。わかりやすくいえば、文系の情報学の場合は「情報学も学ぶ」、理系の情報学の場合は「情報学を学ぶ」と位置づけるとわかりやすいかもしれません。特に理系の情報学は、高度な数学分野の科目を多く学ぶことになりますから、数学は得意科目にしておきたいところです。

目的意識をもって学ぼう

情報技術の必要性はあらゆる社会にまたがる、汎用性の高い学問ですから、将来性を考えると、学びたい学問が定まっていないという人にとっても学んでおいて損はない学問という考え方もできそうです。ただし、汎用性が高い分、目的意識をもって学ぶことが大切と先輩たちはアドバイスします。何のために情報技術を学ぶのかという意識をもたないと、ただコンピュータを使える人になってしまいかねないからです。情報技術は何かを実現するための1つのツール。そのスキルを使いこなして、特定の分野で新しいものを生み出し、問題解決ができる人が望まれているのです。それにこたえるには、情報分野の最先端の技術を身につける、あるいは、経営学や社会学など、情報の知識にプラスαの専門知識を身につけるなどして、強みにしたいところです。

情報学 学びのフィールド

現代社会の中で情報技術は社会の隅々にまで浸透し、社会基盤の一つとなっています。こうした急激な情報化のもととなったのがコンピュータの普及です。計算機科学(コンピュータサイエンス)の発展とともにコンピュータが進化し、各種の機器とつなぐネットワークが世界中に張り巡らされ、情報システムが社会を支える基盤となりました。今や企業活動も情報技術なしには語れないほど、人間の組織と情報システムは一体化しています。そうした情報技術の進歩で、人々の生活は便利に、そして効率的になり、私たちの日常はその恩恵に預かっています。今後もこの流れが加速することは間違いありません。それに伴って、人間同士のコミュニケーションのあり方も変化を余儀なくされてきています。社会の制度や規範も変化させ、意思決定のメカニズムや社会の根底に流れる倫理観にまで影響を及ぼすようになっているのです。

<知識情報>

●情報システム論
コンピュータの活用法、ソフトウエアの開発など、情報システム整備の方法を学ぶ。

●ネットワーク論
ネットワークの可能性を追究し、携帯電話や電子メールなどの通信危機の未来を考える。

●図書館学
文献整理や図書分類学などを学び、情報管理やレファレンスサービスの理論と方法を学ぶ。

<メディア情報>

●マスコミ論
新聞やテレビなどのマスコミュニケーションのあり方や情報操作の危険性などについて学ぶ。

●マルチメディア論
インターネットなどの新しいメディアや双方向性の強いメディアの現状と未来を考える。

<組織情報>

●経営情報論
企業の情報管理、情報開示など経営を取り巻く情報の収集と運用について学ぶ。

●企業組織論
企業の人的管理、人材育成など組織マネジメント全般について学ぶ。

●リスクマネジメント
情報の収集、評価を通して、政府や企業の危機管理の方法を考える。

情報学とは

どんな学問?

情報学ときくと「コンピュータやプログラミングについて学ぶ、理系の学問」というイメージを抱く人は少なくないかもしれませんが、情報学は今や理系だけに限られる学問ではなくなっています。現代社会においてなくてはならない学問の一つに数えられ、「情報」と名のつく学部・学科は次々に誕生しています。

・現代社会でニーズが高まっている情報学

「情報」という言葉が世の中に氾濫していますから、「情報学」といわれてもピンとこない人が多いかもしれません。実際、情報学と一口に言っても領域は広く、情報伝達のしくみみから、情報の獲得・蓄積、さらに情報を処理し、活用されるまでを扱います。とりわけ、多くの人が大量の情報を共有できるインターネットの登場以来、情報技術が社会に与える影響は大きく、人の意識や行動、生命や身体、社会・文化、技術や産業、法や政策、環境や国際関係など、人間の社会活動すべてに影響を与え、その重要性はますます高まっています。
「情報学って、コンピュータやプログラミングについて学ぶ、理系の学問」というイメージを持っている人は少なくないかもしれませんが、情報学はいまや理系だけに限られる学問ではなくなっています。それだけに、現代社会においてなくてはならない学問の一つに数えられ、「情報」と名のつく学部・学科は次々に誕生しています。

・「文系」の情報学と「理系」の情報学

文系の情報学では、主に現代社会の中での情報技術の役割や、マスコミュニケーションにおける情報メディアの役割、国境を越えての情報コミュニケーションの進化などを研究テーマに掲げています。
情報学の言葉の一つにメディアリテラシーというのがありますが、これは世の中にあふれている情報から必要な情報を引き出し、その真偽を見抜いて活用する能力のことです。高度な情報化社会で必要な能力とされており、こうした研究は文系の学部で行われています。
学科名で例を挙げると、経営情報学科、社会情報学科、国際情報学科などは、文系に属する情報系の学科です。
一方、理系に属する情報学は、主に工学部や理学部に設けられています。ここでは、コンピュータ、通信、ネットワーク、情報処理の基本をはじめ、人工知能といった最先端技術などを数学的な手法で研究します。
文系の情報学は、教養として情報について学ぶ側面が色濃く、理系の情報学は、高度なコンピュータ技術を身につけるところにウエイトがあるといえます。

ほかの学問とのかかわり

情報技術が社会に広く浸透していくにつれ、さまざまな学問において「応用情報学」ともいえる分野が数多く生まれています。もはや「情報学」は単独の学問として研究されるだけでなく、派生的にあらゆる学問と接点をもち、さかんに研究が行われて発展しているのです。

・社会を支える基盤となった情報技術

現代社会の中で情報技術は社会の隅々にまで浸透し、社会基盤の一つとなっています。こうした急激な情報化のもととなったのがコンピュータの普及です。計算機科学(コンピュータサイエンス)の発展とともにコンピュータが進化し、各種の機器とつなぐネットワークが世界中に張り巡らされ、情報システムが社会を支える基盤となりました。今や企業活動も情報技術なしには語れないほど、人間の組織と情報システムは一体化しています。
そうした情報技術の進歩で、人々の生活は便利に、そして効率的になり、私たちの日常はその恩恵に預かっています。今後もこの流れが加速することは間違いありません。それに伴って、人間同士のコミュニケーションのあり方も変化を余儀なくされてきています。社会の制度や規範も変化させ、意思決定のメカニズムや社会の根底に流れる倫理観にまで影響を及ぼすようになっているのです。


・さまざまな学問に派生する「応用情報学」

そうした情報技術による影響を総合的に理解する必要性が浮上、人間社会を「情報」の観点から探究する学問として「社会情報学」が確立されました。さらに、情報技術が社会に広く浸透していくにつれ、さまざまな学問において「応用情報学」ともいえる分野が数多く生まれています。もはや「情報学」は単独の学問として研究されるだけでなく、派生的にあらゆる学問と接点をもち、さかんに研究が行われて発展しているのです。
情報科学や情報工学などの情報学の専門教育を学んだ人たちの多くは、社会で情報システムの開発者として活躍しています。しかし、複雑化する情報化社会の中では、ユーザー側にも情報学の知識を備えた人材が多く求められています。インフラとしての情報技術を使いこなすのはもちろん、情報技術を駆使して、既存の学問の問題解決や新たな社会変革を起こすためにも、文系学問にも広く情報学の素養が求められているのです。

情報学の先生に聞く(取材協力:電気通信大学 大学院情報理工学研究科 山本佳世子准教授)

こんな研究をしています

私の研究室では、デジタル地図などと呼ばれる「GIS」の有効活用をテーマに研究しています。GISとは「Geographic Information Systems」の略で、日本語では「地図情報システム」と訳されます(電気通信大学 大学院情報理工学研究科 山本佳世子准教授)。

・GoogleMapやYahoo!地図などに活用

私の研究室では、デジタル地図などと呼ばれる「GIS」の有効活用をテーマに研究しています。GISとは「Geographic Information Systems」の略で、日本語では「地図情報システム」と訳されます。
GISを活用したもので最も一般的なのは、GoogleMapやYahoo!地図などのインターネット地図です。GISのすごいところは、地図上にさまざまな情報をデータベースとして取り込んでおいて、必要に応じて、表示できることです。皆さんも日頃活用しているでしょうが、インターネット地図で拡大・縮小に応じて地図の精度が変わったり、目的地までの距離や電車や車を使った場合の所要時間を表示したりというのは、まさにGISの機能を活用している一例です。
もっとも、このレベルはまだまだ序の口。コンピュータの進化によって、GISは膨大な情報を取り入れることができるようになりました。例えば、地図上にあるビルの各フロアの案内や、その外観の写真など、地図内にレイヤー(階層)に分けて、さまざまなデータベースを取り込め、デジタル地図上にわかりやすいかたちで表示できるのです。
ここで盛り込んだデータを関連付けて分析すれば、それまで見えなかった傾向や関連性がわかることにもなりますし、地図はビジュアルランゲージと言われるように、大量の情報を視覚的に、瞬時に、誤解なく伝えることができるというメリットがあります。

・地域ごとの危険度が一目瞭然になり、防災に役立つ

こうしたGISは、防災マップなどにも活用されています。危険度情報をデータベースとして取り込んでおけば、地域ごとの危険度が一目瞭然になりますから、利用者はどう備えるべきかがわかることになります。GISのすごいところはデータの蓄積だけに留まらないところです。インターネットやSNSなどのリアルタイムの情報も取り込め、常に情報の更新ができるのです。わかりやすいところで説明すると、災害が起こっている周辺の情報をリアルタイムで盛り込めば、より安全な場所に誘導するといったことが可能になるのです。
このように私の研究室では、GISを活用して、さまざまな社会問題の解決に役立てようと取り組んでいます。

地域ごとの危険度が一目瞭然になり、防災に役立つ
デジタル地図の可能性を語る山本佳世子准教授

情報学のここがおもしろい

緯度・経度・高度という地理情報を盛り込めるデジタル地図には、地球上に存在するすべてのものをデータとして取り込むことが可能になるのです(電気通信大学 大学院情報理工学研究科 山本佳世子准教授)。

・地球上のあらゆるものを取り込めるGIS

そもそもGISが注目されることになったのは、1995年の阪神淡路大震災がきっかけです。当時は関係機関が保有していた情報を効果的に生かすシステムがなく、被害の把握や対策に遅れが生じてしまいました。その反省から、各機関に分散していた情報を共有化できるしくみを作ろうとGISの活用に向けて本格的な取り組みが始まったのです。以来、行政、民間ともにGISに関する研究は加速し、その機能性も著しく進化しています。
GISが画期的といえるのは、地図上に緯度・経度・高度という地理情報だけでなく、ありとあらゆるデータを取り込めることです。つまり、衛星写真やGPSデータのほか、図や写真、動画、テキスト情報など、多種多様なデータを取り込んでしまえるのです。

地球上のあらゆるものを取り込めるGIS
GISで行うシミュレーションの概念図

・「現実世界」に近い「仮想世界」で、起きうる問題をシミュレーション

これはどういうことを意味するかといえば、デジタル地図上に、限りなく「現実世界」に近い「仮想世界」を構築できるということです。例えば、現実世界で起こっているさまざまな悩みや課題について、「仮想世界」を分析することによってその原因や要因を探ることができるわけです。さらに、その問題の解決方法を「仮想世界」でシミュレーションすれば、よりよい答えを現実世界に応用できるというわけです。
具体的なところで説明すると、今、介護施設の不足や買い物難民の増加が問題となっていますが、ここでGISを活用して、各地域の人口や施設数、施設までの距離などを細かく分析すれば、どこにどれだけの不足が発生し、どこのどれを補填し、そして何を増やす必要があるかが具体的に見えてくるということも期待できるのです。言うまでもなく、日々の生活向上にも大いに役立てることができます。GISには写真やテキストなども取り込めるのですから、旅行記や食べ歩きマップなどと連動させた趣味的なサービスなども生み出せるでしょう。学校では、地理や歴史などをより立体的に学べる教材としての活用法もあるでしょう。あくまでもGISはツールのひとつ。アイデア次第で、今までなかったユニークな活用方法が次々に編み出されるはずです。いわば、GISの可能性は無限に広がっているのです。

情報学の学生に聞く(取材協力:電気通信大学 大学院情報理工学研究科 学生)

情報学を選んだ理由

情報分野は、これからの時代の中で発展するだろうなという期待感がありましたし、プログラミングなど全くやったことがなかったので、大学では新しいことにチャレンジしてみたいという気持ちから志望しました(電気通信大学 大学院情報理工学研究科 修士課程2年 束原功哉さん、牧野隆平さん)。

・情報分野はこれから先発展するに違いない

子どものころからゲームに親しんでいましたし、パソコンも当たり前のように身近にあってよく利用していたので、大学でそのしくみを詳しく勉強してみたいと思いました。情報学というのは、プログラミングやシステムを作るといったものづくりのイメージが強かったのですが、数学的な情報処理の手法についても学びます。これから企業の経営や生産管理システムについて経営上の課題を数学的に解決していく経営工学の考え方を学んで、情報解析やシミュレーションについてより知識を深めたいと考えています(束原さん)。

・プログラミングをまったくやったことがないところからチャレンジ

パソコンに詳しいとか、パソコンが得意とかいうことはまったくありませんでしたので、情報学を選んだのは、あこがれが大きいですね。情報分野は、これから先すごく発展するだろうなという期待感がありましたし、プログラミングなどまったくやったことがない新しいことにチャレンジしてみたいという気持ちから志望しました。学びの中でITの可能性は見えていたのですが、決定的だったのは、5年ほど前に見たドラマ『リッチマン、プアウーマン』でした。このドラマは、イケメン俳優が若くして起業したIT社長を演じ、これまでになかったサービスを作って社会を巻き込んでいくという物語。これで社会に大きな影響を与えるITの可能性に刺激を受け、なによりカリスマぶりが最高にかっこよかったですね。自分もそんな風に世の中にないシステムやサービスを作ってみたいとあこがれました(牧野さん)。

こんなふうに情報学を学んでいます

不足しているといわれる介護福祉施設について、どこが足りていて、どこが足りていないのか一目瞭然でわかる指標となるものを作りたいということで研究しています(電気通信大学 大学院情報理工学研究科 修士課程2年の束原功哉さん、牧野隆平さん)。

・介護福祉施設の不足を可視化

目下、私が取り組んでいるのは、不足しているといわれる介護福祉施設について、どこが足りていて、どこになにが足りていないのかが一目瞭然でわかる指標づくりに関しての研究です。巷間、施設が不足していることが声高にいわれていますから、感覚的にわかっていても具体的なところはなかなか見えにくいものですよね。ですから、施設不足であることに客観的な根拠をもたせ、その結果を誰が見てもわかるように示すことができれば、スピーディーな問題解決につながるのではないかというのがこの研究の入口です。まずそこで私が着目したのが施設からの距離です。距離が近いエリアは緑色で、距離が遠いエリアは赤色というように、施設からの距離に応じて、色分けをして可視化できるシステムを作りました。数字の羅列が表になっているだけでは、関心をもつ人は少ないかもしれませんが、マップでビジュアル的に表示されることで、多くの人に関心をもってもらえるきっかけにもなると思います(束原さん)。

・災害の大きさを感覚的に把握する

私がGISを活用して作ったシステムは、「複合現実を用いた時空間情報システム」です。こう説明すると、何のことかちんぷんかんぷんかもしれませんが、地図を眺めながら時間を越えたバーチャルな旅が楽しめるコンテンツというと、少しイメージが湧くかもしれません。例えば、東京の地図に古地図を重ねて表示させれば、地形がどう変わっているのかがわかりますし、今の街並みと江戸時代の街並みを比較できたりもします。そこにGISだけでなく、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)といった複合技術を駆使すれば、その場所に関連する写真画像や古い浮世絵などが浮かび上がるような仕掛けもふんだんに盛り込まれています。レイヤーで、いろんな情報を重ねていますから、必要に応じて、情報を重ねたり消したりということができます。例えば、江戸時代に「明暦の大火」という大火災がありましたが、その火災の広がりを1日め、2日めと色分けして表示させ、それに現代の地図を重ねれば、2日でどのぐらい燃え広がったのか、災害の大きさを感覚的に把握することもできます。
2022年には、高校の地理と歴史の授業が必修化され、GISが授業の柱として使われることが決定しています。このシステムは、そうした教育現場でも利用してもらえることも想定して開発しました(牧野さん)。

災害の大きさを感覚的に把握する
デジタル地図を用いて、高齢者施設の不足状況を視覚化した束原さん

実際に情報学を学んでみて

情報学を研究する魅力は、自分で作ったシステムをたくさんの人に実際に使ってもらえることです。自分が作ったシステムが人の役に立つ、社会の役に立つのはとても喜びがあります(電気通信大学 大学院情報理工学研究科 修士課程2年の束原功哉さん、牧野隆平さん)。

・たくさんの人に実際に使ってもらえる喜び

大学でオペレーションズ・リサーチの講義を受け、シミュレーションや解析に興味をもちました。このオペレーションズ・リサーチとは、何か新しいことをしようというとき、どういう風にスケジュールを組み、それを円滑に進めるためには、どう管理していけばいいのか、さらに、その途中で起こるさまざまな問題をどうすればうまく解決できるのか、コンピュータを用いて分析し最適な解決案をみつけ出していくという経営工学の考え方です。学んでいくうちに、こうした経営学的なシミュレーションにGISを活用できるのではないかという研究テーマが浮かび上がったのです(束原さん)。

情報学を研究する魅力は、自分で作ったシステムをたくさんの人に実際に使ってもらえることです。システムそのものをオープンなものにしていけば、ほかの人がさらにそこに手を加えて、拡張したり、性能を上げたりして、システムをさらに発展的なものにしていくこともできます。自分が作ったシステムが人の役に立つ、社会の役に立つのはとても喜びがあります。将来は、メーカーの開発・研究職などで、自分がこれまで勉強・研究してきたことを生かしたいと思っています。
観光で史跡などを見て回るのが好きだったので、歴史や観光などをつなげて、楽しみながら学べるようなコンテンツが作れるといいなと考えていました。さらにこのシステムを充実させていくことで、学校教育の現場だけでなく、多くの人々が楽しみながら利用されるようなシステムに成長させていきたいです。
教育・ビジネス関連のコンテストなどに応募し、評価をいただけたりするのはとても励みになります。企画・開発・運用を経て、コア技術の特許も出願しました。現在は、さまざまな業界から引き合いがあるので、プレゼンをしに出向いたりして、営業活動をしています。今後は、このシステムでビジネス展開ができれば、うれしいですね。あこがれのドラマの主人公に一歩近づいた気持ちです(牧野さん)。

たくさんの人に実際に使ってもらえる喜び
デジタル地図を活用した教育コンテンツについて説明する牧野さん。

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