当園の給食は「すべて手作り」にこだわっています。乳幼児期は、心身の発育・発達が大きい時期なので、給食はとても重要です。そのため、外注の冷凍食品やデザート、冷凍のカット野菜などを極力使わないようにし、素材にも気を配っています。また、月に1回は「イベント給食」という特別な給食を提供していて、5月は「こいのぼりパン」など季節に合わせたオリジナルメニューが好評です。私が作るご飯を食べて「先生の給食おいしい」「先生の給食大好き」と言ってもらえると「もっとおいしい給食を作りたい!」とやりがいを感じます。チャレンジ精神旺盛な私にとって、新しいことに挑戦できる保育園栄養士はぴったりな職業です。
幼い頃から料理が好きでシェフをめざしていたので、高校では食物調理科で学んでいました。そのときに担任の先生から「調理をするだけでなく、食材の専門家になったら?」と言われて栄養士の道も考えるように。学んでいくうちに、栄養士はただ料理を提供するだけでなく、食べる人の健康もサポートできる仕事だと分かり、より魅力を感じたんです。保育園栄養士を選んだのは、短大の校外実習で子どもたちと一緒に料理をしたことがきっかけでした。私に向けてくれる屈託のない笑顔や「おいしい」という素直な言葉が聞けて、かわいいなと感じ、食を通じて子どもたちが健康で豊かに過ごすためのお手伝いをしたいと思いました。
保育園栄養士として働いて3年。「先生が作った料理のメニューが知りたい」と、保護者の方からの問い合わせも多くいただけるようになり、だんだんと自信がついてきました。私が日頃から気をつけていることは、「塩分の量」です。乳幼児の身体や味覚を形成するうえで塩分量は重要です。1日の摂取量を意識しながら成長段階に合わせて食事を作り分けています。子どもの成長に密接に関わる仕事だからこそ、責任は大きいです。健康や身体の発達を手助けすることはもちろん子どもたちに食べることの楽しさや喜びを感じてもらえるよう、これからも新しいことをどんどん取り入れて、自分らしさが出せる給食を作っていきたいです。
貞源寺第二保育園 勤務/食物栄養学科 卒/2014年3月卒/宇部フロンティア大学付属香川高校出身/学生時代は、学生会をはじめ複数のサークルに所属し積極的に活動していた長尾さん。栄養士をめざすうえで大切なことは、勉強はもちろんそれ以外の活動も率先して行い、社会性を身につけることだそう。「今の職場では給食を作る以外にも、食材の発注や保育士さんとの情報共有など、いろいろな方と関わります。そんなときにうまくコミュニケーションを図らなければなりません。将来を見据えて、学生のときから様々な活動に参加し、社会性を身につけておくと自信にもなりますよ」と、未来の後輩に向けてアドバイスをいただきました。